切り倒した大木、
大きいだけにその後が大変です。
大変でありながらも、楽しいのですが、、、
建材にするための木は、冬に伐採します。
だいたい11月~3月中頃まで。
それ以外の時期に伐採した木は、
建材には使えません。
冬の間は木が眠っているので、
寝てる間に切るのです。。。(^^)
春から秋にかけて、木は地面の中から多くの養分と共に水を吸い上げます。
光合成って昔習いましたよね。
葉っぱからの二酸化炭素と、
根からの水、太陽の光を使って養分を作っています。
春、暖かくなり、
葉っぱが茂ってくると、
根からぐんぐん水を吸い、
てっぺんまで密集している全ての葉に水を行き渡らせていますので、
木の中は水浸しの状態です。
幹の中にはタンパク質等、多くの養分が生まれています。
木の中に水分や養分が多いと、建材に加工する際、
なかなか乾かないだけでなく、
養分が木の中に含まれたまま乾燥させることになります。
養分が多いと、虫にとってはおいしい食材。
カビや腐敗菌も、養分の多い木に生えるのです。
家になった後、
水にぬれたり、湿気が入ったりすると、
木の中の養分にカビが生え、
腐敗菌が生まれ殖え、
柔らかくなり、虫が入り、、、
という順番で材木はダメになって行きます。
その原因が、材木になる木をいつ伐採するか。
伐採の後、どのように乾燥し、建材に加工するか。
大工さんの腕だけではどうしようもない原因もあるんですね。
さて、伐採した二叉の大木。
このままでは、ただの二本丸太で、
柱にはなりません。
このでかい、取り扱いがやっかいな二叉丸太を、
建材になるように手間ひま掛けて育てなければならないのです。
育てるって、切った木なのに、、、
でもそれくらい手間が掛かるんですね。
伐採後は、なるべく早く皮を剥かなければなりません。
皮が付いたまま置いておくと、
表面のごつごつした皮の内側に、
虫が入ってしまうのです。
虫も寒いので、皮の内側に卵を産み、
幼虫になり、暖かい皮の内側で木を食べながら冬を越します。
皮がなければ虫は来ないんですね。
そこで、みんなで丸太の皮むきです!
二本、、、(>_<)
がんばれ、子供たち!
女の子ちゃんが持っているのは桧や杉の皮を剥く
皮むき器。
松のごつごつは、これではなかなかはがせません。
そこで、山芋掘り用のクワに焼きを入れ、
先端に歯を付けた道具を作りました。
押して剥くので安全です。
これは結構重労働。
でも、だんだんとつるつるになっていくのが嬉しいんですよね。
そして、雪の季節を迎えます。
雪の中では、虫もカビもきません。
冬の乾燥した空気の中、
眠っていてもらいながら、乾燥して行くのです。