新型ドームハウスの造形考察(その1)
このところ、地震に強い、耐震性能の高いドームハウスを考えています。
特別な耐震設計をすることなく、普通に建てれば超高強度の家になる、というのが理想です。
構造的に強い家を造る事は、現代の技術をもってすればいろいろと方法はあるのですが、構造の事ばかりを優先すると「気持ち良い家」としての機能が損なわれる事につながってしまいます。
例えば、「構造壁」とか「耐力壁」という「壁」があります。
地震で家が揺さぶられたときに、ぐぐっと建物が歪まないように耐えてくれる壁のことですが、これが多いと強い家になります。
しかし、構造壁には窓を開けることが出来ません。
窓を減らして構造壁を増やすと、強い家になりますが、窓が少なくなりますので、明かりの入る量や、換気できる量が少なくなってしまいます。
地震には強いですが、日が入らないジメジメした部屋になってしまう。
あんまり「健康的な家」にはなりそうにありませんよね。
このように、構造ばかりを優先してしまうと、格好良いデザインや気持ち良い空間性が損なわれてしまうことが良くあるのです。
そこで、構造と同時に意匠(デザイン)も考えることが重要なのですね。
この数年の間に、コンピュータ技術の発達のお蔭で、設計道具としてのパソコン能力が格段に向上しました。
先日の3D動画も、パソコンを使って設計をするCAD(キャド)によるものです。
この動画のように、パソコンの中で作った造形を、くるくると回しながら確認することができます。
構造的に強くした設計が、はたして美しいのか?
魅力的なドームハウスになるのか?
工事ができる造形なのか?
等、コンピュータ技術のお蔭で、設計しながら同時に確認ができます。
が、しかし!
画面の中だけでは心もとないんですね。
やっぱり手に取ってぐるぐる回して眺めたい。
そうすることによって、多くを発見すると同時に、新たなアイデアも出てくるんです。
そんな理由により、未だに「模型」は欠かせない設計のアイテムの一つなのです。
こちら、新型ドームハウスの構造部分。
下の段まで三角の集まりとすることにより、強度を上げながら、同時に丸みを強調することが出来ています。
それにしても、まるいですね~
いいのかなぁ、、、