ドームハウスのプランニングで一番大切なことは、
「間取り」の概念を捨てることです。
間取りとは、幾つかの部屋をつなげて行く様にプランニングをすること。
玄関2帖 + リビング10帖 + キッチン8帖 + 客間8帖 +・・・・
という具合に、小部屋を繋げながらプランを進める方法では、良いドームハウスにはなりません。
多くの仕切りで丸い天井を見渡すことが出来ない、ドームハウスらしくない家になってしまいます。
丸い中に部屋を入れ込むには、「仕切る」という考え方が適しています。
「仕切る」プランニングにすると広い空間が出来ます。
目線が通ることにより広く感じ、気持ちの良い家になります。
ごちゃごちゃ、こまごまとした小部屋の集まりの家では無く、広くゆったりとした空間であれば、生活も気持ちも、広くゆったりと出来るんじゃないかと思うのです。
さて、こちらの10Mドーム。
そんな事を考えながら、ゆったりとしたドームハウスを目指しました。
なるべく仕切りは作らない。
家具や設備で仕切り、空間を分けながらプランニングしました。
玄関は暖炉で仕切ってあります。
天井が高いドームハウスですので、暖炉から吹抜の中を煙突が上がっている景色は、伸びやかな広々とした天井を強調してくれます。
石やレンガで作った暖炉で、玄関とリビングの空間を分けました。
キッチンとリビングは、シンクや調理台のあるカウンターで仕切る。
水廻りは階段の向こう側へ。
空間は繋がっていますが、ある程度の目線を止めることができます。
2階はもっとザックリと。
階段が真ん中にあり、あとは床があるだけの2階です。
子供が大きくなったら、真ん中に家具を置き、大きな一部屋を2つに仕切ることが出来ます。
まずは2階は広い20帖のみ。
こういったドームハウスならではのプランニング方法は、工事にも大きく影響してきます。
壁が少ないと造る部分も少なくなり、工期を短縮できます。
工期が短縮できると、工事費も安く抑えることができる。
いい家になり、安くなる。
一石二鳥ですね。