小さなフラードーム小屋をつくる(その6)

小さなフラードームの開発が加速しています。

よく耳にする失敗の多くは雨漏りです。

快適なドームハウスを作るには、
屋根に開ける穴であるトップライト(天窓)が必須です。

しかしこれは防水のことを考えると
屋根に穴を開けてしまう危険な行為。

ん~~でも、天窓は付けたい。。。
そういう葛藤が渦巻くのです。

なんとか技術的にカバーして、
小さなセルフビルドのドームであっても
空間性だけは最高のものにしたいですよね。

 

既製品のような高性能のパーツを
自分でつくるというのは困難です。

そうすると作りやすいのは木製。
でも木はやせたり縮んだり腐ったり、
と特に雨がかかるところには
向いていない素材です。

そうすると、鉄、ステンレス、アルミ、樹脂、、、
そんな水に強い素材で作りたい。

「でもそんなの自分では作れないじゃないかぁ~」

そうなのです。
作れないのです。

 

そこで器用な鉄職人に頼んで作ってみました。

軽い素材のアルミが良いんですが、
なんとか溶接でこういうの作ってもらえませんかね~

アルミの溶接はウチでは出来ないんですとは言われながらも、
やってみなければ分からないので試してもらったところ、

やっぱり失敗(泣


だから、言ったじゃないですか、、、と。

でもこれ、
鉄ならきれいに出来ますよ、と一個作ってくれていました。

おぉー、美しい。


 

次はそれを片手に、
ポリカを貼って窓に仕上げる相談です。
板金屋さんのところに行ってきました。

最高級はやっぱり「強化ガラスのペアガラス」
でもガラスは運搬には向きませんので、
あなたの手元に届けられるように
割れ難い「ポリカーボネート板」にすることにしました。

 

ポリカの問題は、
熱による伸び縮みが激しいこと。

熱膨張係数が
6.5×10^(-5)/℃
だそうですので、

温度が1℃上がるごとに
0.0065%
伸びることになり、

真夏の炎天下では、
3~4mm
くらいは平気で伸びてしまう素材です。

伸びて割れる可能性があるため、
その動きを吸収できるような納まりで
枠に取り付けてもらう必要があります。

 

ん~~~
そこまでやるのであれば、
やっぱり鉄窓よりも軽いアルミが良いですよね~

アルミは鉄の1/3の重さですので、
同じく輸送に向いています。

施工時の取り扱いのしやすさも、
セルフビルドを考えると軽い方が良いです。

そこで、あちこちのアルミ専門の職人さんを探して回ることになったのです。
そんなこんなで、
日本中の職人さんの力を借りながら、
完成も間近に感じてくるのでした。

ドームハウスにご興味をお持ちの方へ

一人で家族のみの協力の下で始めた、森のドームハウス建設に始まり、
ドームハウスの専門家が集まり始めたドームドリーマーズを経て、
より多くの方々への情報を伝えるためのドームハウスインフォ設立に至りました。

 

お陰様でドームハウスの実績や活動内容も充実してまいりましたので、
カタログを制作してお届けすることができるようになりました。

ドームハウスにご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

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一級建築士事務所 studioPEAK1(スタジオピークワン)代表。 山梨の県北、南アルプス山脈甲斐駒ヶ岳の懐に位置する白州町の森にて建築・設計活動をしています。白州に活動の場を移して十数年。この自然の中でしか感じることが出来ない事を学び吸収し、建築に反映してきました。技術力やデザイン力のみではなく、心からわくわくし、楽しくなる建築をめざし日々精進しています。