ここだけの特徴2:二重屋根のドームハウス

私たちが重視している二つの点、
耐震性居住性を高めることが
大切です とお話ししました。

ここだけの特徴:RC壁と耐震性

2021.02.27

では、居住性を高めるとは
どういうことなのでしょうか。

快適な家の作り方には
デザインや材質、プランの動線など
設計上の事と併せて、

壁や屋根の中をどういった材料でどう作るかという
施工上の問題が大きく影響してきます。

 

ここに、
私たちのドームハウスが辿り着いた、
外してはいけない要素や技術があります。

経験から辿り着いた、日本に合った作り方

丸い屋根のドームハウスは、
ほとんどが屋根の下、
屋根裏と言っても良いでしょう。

屋根裏は天井が近いため、
夏の天井から来る暑さってかなりなものです。

十数年前に作ったウチの自宅ドームは、
一重屋根で通気層なしです。
二階はエアコンがないと暑くて過ごせません。

しかし、次に作ったドームハウスは、
二重屋根を装備しているため、
とても快適な家になりました。

エアコンなしでもう5年以上。
二重屋根ってこんなにちがうのか!
と実感させられました。

熱のコントロール、とても大切なのです。

 

ドームの屋根は二重にするのに限る

住みにくい家になる事が体験的に分かっている限り、
ドームの直径を小さくしてでも、
快適な家にするべきだと
いつも新しい施主さんとの設計が始まると
まず最初に話しています。

二重屋根のドームにするとは、
例えば直径10mのドームに、
直径10m2cmのドームをかぶせるということです。

この 下の屋根 と 上の屋根 の間の隙間を、
空気が流れていきます。

真夏の炎天下、
熱せられた屋根の下では空気が高温になります。
サウナの様に、100度近くになっているかもしれません。
熱せられた空気は膨張し、上昇気流が発生します。
ドームトップに開けられている換気口めがけて、
ビュービューと吹き上がって行くことになります。
結果、屋根の中や壁の中は乾くと同時に、
流れる空気が熱を奪い去ってくれるのです。

素晴らしい技術なんですね。

しかしこの通気層を作る仕組み、
複雑ですので、実装するには費用が掛かります。

しかし、二重屋根にすることが出来れば、
住んでからのランニングコスト、
光熱費が安くなるは勿論ですが、
「ドームは暑くて寒くて住みにくいよ」
と毎年毎年蓄積されていくストレスが無くなるのが
もっとも重要だと思います。

  • 部屋を一つ無くす
  • 仕上げや家具をDIYでつくる
  • 土地を安い土地にする

いろいろと考えてみて、
浮いた費用を、
性能を上げる事に使いたいと思っています。

大きなドームより、快適なドームが良い。
賢いご選択を!

 

通気層がもたらす恩恵

最後に、
他にも二重屋根にする良い点が多くあります。

  • 外の音が伝わりにくい
  • 屋根に当たる雨の音が直接入ってこない
  • 古くなり、万が一、屋根が壊れて雨漏りしても、通気層内を流れて出て行ってくれる
  • 熱を反射するアルミ泊を間に張るため、外部からの電磁波を遮ってくれる
  • ドーム本体の構造体を常に乾燥してくれるため、材の強度が落ちない
  • 室内側の照明器具の穴から入ってしまった湿気も、乾かしてくれる
  • 屋根内の結露を防げる
  • シロアリが入れない(生きていけない)環境を維持してくれる
  • 枝が屋根に落ちるなど、外からの損傷があったときに、直接構造躯体に当たらない

いろいろたくさん、良いことだらけなのです。

ドームハウスにご興味をお持ちの方へ

一人で家族のみの協力の下で始めた、森のドームハウス建設に始まり、
ドームハウスの専門家が集まり始めたドームドリーマーズを経て、
より多くの方々への情報を伝えるためのドームハウスインフォ設立に至りました。

 

お陰様でドームハウスの実績や活動内容も充実してまいりましたので、
カタログを制作してお届けすることができるようになりました。

ドームハウスにご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

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一級建築士事務所 studioPEAK1(スタジオピークワン)代表。 山梨の県北、南アルプス山脈甲斐駒ヶ岳の懐に位置する白州町の森にて建築・設計活動をしています。白州に活動の場を移して十数年。この自然の中でしか感じることが出来ない事を学び吸収し、建築に反映してきました。技術力やデザイン力のみではなく、心からわくわくし、楽しくなる建築をめざし日々精進しています。