床下暖房システムを入れたドームハウスの
一年点検に行ってきました。
ドームハウスは天井が高い吹き抜け空間が一番の特徴です。
大きな吹抜は開放的で気持ちが良いのですが、
容積が大きく、光熱費が掛かるのではないだろうか、
という心配がありますよね。
小さな部屋に区切ってプランを行えば、
人が居る部屋だけ暖房を点けるという
局所的な使い方ができるのですが、
それではドームハウスを選ぶ意味がありません。
やっぱり天井が高く、
柱も梁も無い大空間で
ゆったり伸びやかに過ごせるような家づくりが、
ドームハウスには向いています。
そこで、
家全体の空気を暖める全館暖房システムを、
ここでは採用しました。
暖房器自体は床下に設置します。
こんな形、ラジエーターのような形状をしています。
熱いお湯が流れる配管に
鉄のフィンが付いていて熱を放出する、
まさに車などのラジエーターと同じ構造。
外のボイラーで70~80℃に沸かしたお湯を、
配管を通して床下の放熱器に送り、
床下を一周してまたボイラーに戻すだけの単純な仕組みです。
床には穴を開けておき、
そこからゆっくりと温められた空気が、
基礎内の床下空間から室内へと出て行きます。
特にファン等の動力によって吹き入れる訳ではありません。
ただ単に、温められた空気が軽くなり、
自然に上へ昇っていくだけの簡単な構造です。
これを、センサーとコントローラーによって、
自動的に制御します。
朝の2~3時間だけ点けて回すように、
自動制御を行います。
2月の寒い季節は、
夕方にも同じく2~3時間点ける。
床下はトイレや洗面所も含めた、
全ての部屋が繋がるように作ってあるため、
床下を通して全館暖房が可能となるよう、
空気の流れを設計します。
2月の極寒の気温が
マイナス10℃を下回る事がある地域では、
さすがにこれだけでは熱源が足りず、
小さな石油ストーブをリビングに
1台置いて使用したそうですが、1台だけ。
それだけで室温が17度を下回る事は無かったそうです。
室温がひと桁まで下がる家の場合、
20度以上にするには
大変なエネルギーを使わなければなりませんが、
17度からだと小さなエネルギーだけで
すぐに暖かい部屋にする事ができます。
東京の家よりも、
寒冷地にある大空間のドームハウスの方が、
光熱費が少なくて済んだとの事。
大空間のドームハウスは、
高気密高断熱の家にすることが大切です。