話題のチャットGTPに営業作文させてみたら?

毎日、TVや雑誌、ニュースの特集でも「チャットGTP」にやらせてみた的な話を目にします。

AI、コンピュータの人工知能を利用して文章を書かせることが、この「チャットGTP」の登場によって一気に加速してきました。
その情報収集能力と文章構築能力の高さは驚異的。
近い将来何万人も人が職を奪われるレベルと大絶賛されていますが、これ、どれくらいすごいのか、、、
ということで、私も使ってみることにしました。
私たち「DOMEHOUSE.info」で扱っているドームハウスは、日本より外国での利用・発展が進んでいる世界です。

英語を主言語として英語の情報を元に文章を構築しているチャットGTPならば、日本国内以上にドームハウスが浸透している英語圏での技術情報を中心に文章を作ってくれるもの、と大きく期待できます。

楽しみですね!

では手始めに、

「ドームハウスの総合情報ホームページの記事で最も多くの人に読まれる記事を書いて下さい。」

と頼んでみました。

さぁ、人工知能AIさんから、どんな回答を得られるでしょう。

チャットGTP
「了解しました。 以下が「ドームハウスに関する最も人気の記事」の例です。」
チャットGTP
「ドームハウスの建て方とメリット」

ドームハウスは、コンクリート製のドーム状の建物で、住宅やビジネスに利用されることが多い注目の建築物です。特徴的な形状と、強力な耐震性、断熱性、そして建設のコスト面での経済性が、多くの人々に受け入れられています。この記事では、ドームハウスの建て方とメリットについて解説します。

まず、ドームハウスが普通の建物と異なるのは、その建て方です。通常の建物とは違い、ドームハウスはグループに分けられた鉄筋を基礎に配し、そこに鉄筋網を張り、スプレーガンでショットクリートを吹き付ける方法で作られます。この独特な建設方法により、非常に強い耐震性を持ち、地震に強い建物として知られています。

また、断熱性能にも優れており、冬でも暖かく、夏でも涼しい室内空間を作り出すことができます。さらに、内装や外装のデザインにも自由度が高く、屋根の形状やカラーリング、窓の位置などを自由自在に変更することができるため、オリジナリティあふれるデザインの建物を作り出すことができます

そして、その建物の経済性については、建築コストやランニングコストの点で優れています。例えば、通常の建物と比較して、同じ大きさのドームハウスを建てる場合、必要な材料が少なく、建築期間も短くなるため、総コストを大幅に抑えることができます。また、断熱性能の高さから、エアコンの使用頻度を抑えたり、太陽光発電システムの設置で電気代を抑えるなど、ランニングコストも削減することができます。

以上のように、ドームハウスは強力な耐震性、断熱性、そして経済性の点で優れた建築物であることがわかります。特に、地震多発地域などでの利用が期待され、近年注目を集めています。

これは思いもよらないガッカリな内容。

まずはこれ、全然ドームハウスについての文章ではないんですね。

「鉄筋網にコンクリートを吹き付けて作る」ということは、コンクリート・シェル構造の大型建築物を指しています。

ニューヨークのジョンFケネディー国際空港がその代表的な建物。
TWA国際ターミナル、エーロ・サーリネンの設計の、蝶が羽ばたいているようなミッドセンチュリーの名建築ですね。
国内では瀬戸内のベネッセアートサイト直島、豊島美術館などは良く目にする有名どころでしょうか。

流線型の美しい曲面をそのまま屋根にすることができるのがその特徴です。

丸い屋根というところで近くはありますが、かなり的外れ。

また、「断熱性能に優れた建築物」と言い切ってしまっているところも違っていまして、コンクリート面にどれだけ断熱材を施行するのかによりますので、コンクリートシェルだから高断熱、、、と繋げて論じてしまっていることなどは無理やり感が否めません。

建築期間が短く、総コストを大幅に抑えることができる、、、や、太陽光発電システムの設置で電気代を抑えることができる、、、という辺りは、建築構造とは関係ないことを構造による利点と言い切ってしまっていて、無理やり繋げて説得しようとしているように感じられます。

これってなんでしょう!?
本当のことを散りばめながら、嘘でも何でもうまく入れ込み、説得していくという論法なの!?
、、、 と、もし人が書いているものだとすると評価されることもあるかもしれません。
いやいや、これはあくまでもAI人工知能の検証なので、

もう一息絞り込み検索をかけてみることにしました。

そこで次は、

「木造のフラードームに限っての内容にしてください。」
とお願いしてみました。
追加追加で内容を絞り込んでお願いできるところがすごいですね!
チャットGTP
「承知しました。以下が「木造フラードームの建て方とメリット」という記事になります。」
チャットGTP
木造フラードームは、最近人気の高まっている住宅スタイルの1つです。 フラードームとは、斜めに傾いた壁のある半球形屋根を持つドームハウスの一種で、木材を主体として作られています。木造フラードームの建て方やメリットについて、以下で解説します。

【木造フラードームの建て方】

木造フラードームの建て方は、基本的には一般的な木造住宅と同様に、骨組みを作ってから壁や屋根を貼り付ける方法が用いられます。ただし、フラードームの場合はドーム型の形状が特殊なため、骨組みの作り方や材料の選択などは専門家の知識が必要です。

【木造フラードームのメリット】

木造フラードームのメリットは、以下の通りです。

1.高い耐震性:ドーム型の形状により、強力な耐震性を持ちます。地震などの災害に対して安心して生活することができます。

2.広々とした空間:壁に傾斜があるため、天井の高さが取れ、広々とした空間を実現できます。ファミリーやペットとの生活に適しています。

3.省エネ効果:ドーム型の屋根は、通常の平屋根よりも断熱効果が高いため、省エネ効果があります。冬は暖かく、夏は涼しい環境を維持することができます。

4.個性的で美しい外観:フラードームは、他の住宅とは異なる個性的で美しい外観を持ちます。木造フラードームを建てることで、個性的かつ美しい住宅を手に入れることができます。

以上が、「木造フラードームの建て方とメリット」の解説内容になります。

今度は私たちが認識している「木造ドームハウス」の文章になってきました。

やはり「建て方とメリット」について、という内容に絞ってきましたので、そこが人気の記事と言うことのようです。
・高い耐震性
・広々とした空間
・省エネ効果

・個性的で美しい外観

と一般的な答えに落ち着いてきました。

ただし、一つ一つの説明は、だんだんと浅く薄っぺらな内容になってきてしまっています。

例えば、「ドーム型の形状により、強力な耐震性」は、フレームの断面設計(フレーム材のサイズ)により強くもなれば弱くもなります。

「ドーム型の屋根は、断熱効果が高い」も、どれだけの断熱材をフレーム内に入れ込むか、またそれ以上にドームパネルの外側に通気層を施工してないドームハウスは、夏暑くなってしまい、エアコンに頼る建物になってしまいますので、省エネ効果という点においては内容が浅くなってしまっています。

個性的で美しい住宅を手に入れることができて、ペットや家族との生活に適しているのはその通り。
人とは違う個性的な生き方を望む方には最高に適していると言えます。
このように読み込んでみると、ドームハウスならではのメリットも少しづつ的を射てきましたので、それであれば逆にデメリットを聞いてみることにしました。
「木造フラードームのデメリットについて教えてください。」
チャットGTP
「木造フラードームにはいくつかのデメリットがあります。以下にいくつか挙げてみます。」
と素早い回答!
チャットGTP
1. 保温性が劣る場合がある:フラードームの頂上は高くなるため、暖気が上に行ってしまい、部屋全体の温度を維持するのが難しくなります。

2. 冬場の降雪に弱い:ドーム型のため、雪の積雪量が多くなると、屋根部分に大きな重みがかかるため、強度が低い場合は屋根が崩壊する可能性があります。

3. 窓の設置が難しい:ドーム型のため、四角い壁面ではないため、窓を設置するのが難しくなります。

4. 建設コストが高い:木造フラードームは複雑な形状の建物であるため、建設コストが通常の住宅に比べて高くなる場合があります。また、設計にも高度な技術が必要です。

以上、木造フラードームのデメリットの一例です。

今回はなるほどな回答でした。

1の、ドーム天井の上の方に暖気が上がってしまうというのは正解です。
この性質を利用して、私たちのドームハウスでは必ずリモコンで開けられるトップライトをドーム天井の高い位置に取り付けます。
それにより、夏は一階の窓とそのトップライトを開けると、扇風機で風を送り込んでいるほどの風が吹き込んできます。
これは正にドーム型天井だからこその上昇気流によるものです。
冬はどうかというと、天井につけたシーリングファンを回して、ドーム内の空気を循環させます。
丸い天井だからこそ、ぐるぐると空気を循環させることができ、1階と2階の温度差を1~2度程度に抑えることができます。
保温性が劣るというのは、設計内容・施工内容によるところですので、ドームハウスとは関係のない論点になりますね。
2は、非常に興味深い点なのではないかと思います。
ドームだから、それだけで強固な建物になるかというと間違いです。
私たちのドームハウスは、木の樽が崩壊しないよう中心に巻かれている「タガ」と同様の効果を持たせるコンクリート製の立ち壁を配しています。

このコンクリートの押さえ壁がなければ、「ドーム型のため雪の重みに耐えられない」との指摘通りのドームハウスになってしまう可能性があります。

この外に向かってドームを広げようとする力を「スラスト」と言います。
ドームハウスの設計に於いて、この「スラスト」力をどのように抑え込んでいるのかが、最も大切な構造設計内容となります。
もし設計者が何の根拠もなく「ドームだから積雪にも強いに決まっている」と考えているとすると、かなり危険だということがこの回答から分かりますね。
3の、「窓の設置が難しい、、、」は大正解。
ドームハウスの2階は、基本的には屋根裏部屋。
屋根の中の部屋です。
窓をつけるには向いていません。
ただし、トップライトを設置することによって明るさや通風を確保することはできます。
屋根につける窓は、壁面につける窓と比べると約3倍の光が入ってきます。
決して暗い2階にはなりません。
こういった気持ちのいい空間作りは、「設計による」といえる部分ですね。
4の、「複雑な形状のため建設コストが高く、また高度な設計技術が必要」というのもあながち間違ってはいません。

ドームハウスの天井は、合計60枚の三角パネルから構成されているため、60枚の異なる角度の天井板を張っていかなければなりません。

1階の各部屋の形状も、四角い部屋にはなりません。
立体的に複雑な形状が多いドームハウスの施工は、大工さんの高い技術、腕が必要になります。
複雑な場所は、複雑なだけに作り込むための施工時間が必要となります。
施工時間がかかるイコール、工事の人件費(人工/ニンク:何人で何日かかる工事か)がかさんでしまうのも事実で、その分、短期間で施工できるプレハブ住宅のような人工で作ることはできません。

あなただけの空間を、じっくりと作ってもらうのがドームハウスの醍醐味となります。

最後に4の設計の問題。

四角い建物しか設計したことのない建築士にドームハウスの設計は難しいです。
またそれ以上に、構造設計専門の構造設計建築士であっても、木造ドームハウスの構造計算は、構造計算ソフトに入力することすら困難です。
私たちは、そのような木造ドームハウスの構造計算を素早く行うために、専用の計算ソフトを開発し利用しています。
複雑な構造フレームを自動で間違いなく入力させた後、「世界で3ソフトしか許されていない原子力発電所の構造計算を行うことができるソフトであるSAP」にてドームフレームの構造計算を行っています。
また、大学と共に行っている構造実験、ドームフレームの破壊実験を行うことにより、構造計算通りの強度を確保できているかどうかの検証も行っています。
それらは学術論文として日本建築学会にて発表を行うことにより、内容の再検証を行っています。
木造ドームハウスの設計はこういった学術的な領域を多く含むため、まだまだ一般的とは言えず、非常に高度な設計技術を求められることは確かな事実です。
AI人工知能「チャットGTP」による自動文章作成の検証も、なかなか深いところに入ってきました。

では最後に、

「そういった木造フラドーム構造によるドームハウス、多くの人に住みたい欲しいと思ってもらうには、どのような文章にすれば良いでしょうか?」

と確信的なところを尋ねてみました!

すると、、、

チャットGTP
「以下は例文となります。 ご参考になれば幸いです。」
チャットGTP
木造フラードームは、自然素材で作られた住宅でありながら、近代的な設計と施工技術が融合した、快適な空間を提供します。
ドーム形状により、開放感や圧迫感のない広々とした居住空間が実現でき、自然の光がたっぷりと入る明るい室内で生活できます。
また、耐震性にも優れるため、地震多発地域でも安心して住めます。
自然素材の持つ優れた調湿性によって、快適で健康的な室内環境が保たれ、エコな住まいとしても注目を集めています。
自分たちらしさを表現できるカスタマイズ性と、低コストで建てられるアフターメンテナンスのしやすさも魅力のひとつです。
木造フラードームでの生活は、自然と共に、心豊かで贅沢な時間を過ごせることでしょう。
言葉巧みな宣伝文章が上手ですね!

チャットGTPさん、知識を強引に繋ぎあわせて、なんとか相手を納得させようとする技術に長けている言葉巧みな奴、、、って感じでした。

技術は利用する人の能力によって、良くもなれば悪くもなる、と言う事なのかもしれません。
うまく利用していきたいところです。

ドームハウスにご興味をお持ちの方へ

一人で家族のみの協力の下で始めた、森のドームハウス建設に始まり、
ドームハウスの専門家が集まり始めたドームドリーマーズを経て、
より多くの方々への情報を伝えるためのドームハウスインフォ設立に至りました。

 

お陰様でドームハウスの実績や活動内容も充実してまいりましたので、
カタログを制作してお届けすることができるようになりました。

ドームハウスにご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

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ABOUTこの記事をかいた人

一級建築士事務所 studioPEAK1(スタジオピークワン)代表。 山梨の県北、南アルプス山脈甲斐駒ヶ岳の懐に位置する白州町の森にて建築・設計活動をしています。白州に活動の場を移して十数年。この自然の中でしか感じることが出来ない事を学び吸収し、建築に反映してきました。技術力やデザイン力のみではなく、心からわくわくし、楽しくなる建築をめざし日々精進しています。