学生さんたちとのMiniドーム組立て作業

日本工業大学内の「産学連携起業教育センター」に行ってきました。

ここは、大学の持つ研究開発能力と技術力を社会に役立たせることを目的とし、学生への起業教育、そして産学官連携の活動を行っていくセンターです。

企業からの技術相談を受け入れていたり、学生によるビジネスプランコンテストを毎年行い、優れたアイデアを持つ学生が実際に起業したりもしているそうなんですね。

なんと!ありがたいことに、
そんな活動の中心となる「産学連携起業教育センター」内に、私たちのMiniドームを設置して頂けることになったのです。
そのようなことで、同建築学科の学生10人と共に、ドームのフレームを組み立ててきました。

今回のキットは、現地での施工時間を短縮するため、5角形と6角形は前もって組み立ててある状態で搬入しました。

並べるとこんな感じ。
組み立ててあるパーツが多いため思いのほか点数が少なく、パーツが足りないのでは? と先生も心配になったほど。
「たったこれだけを組み立てるだけで、最小ではあっても、あの木造フラードームハウスが出来上がるんですね〜」
と皆でワクワクしながら作業開始です。

まずは四角の立ち壁をB-C-C 、B-C-C の順番に並べ、隣同士をボルト留めしていきます。
「えっ、思ってたよりもでっかいかも!?」
と学生さん。
「4人くらいなら並んで寝られるくらいの大きさだからね~」

「おぉぉ~」

立ち壁「B」の上には、三角「B」を、
立ち壁「C」の上には、三角「C」を載せていきます。

半分の6角形、三角3枚をつないだパーツの場所を一つ見つけると、あとは一つ飛ばしに置いていくだけ。
そしてその飛ばされた部分に、前もって組み立てられている6角形を挟み込むように入れていきます。

「この6角形をここに載せれば良いんでしょうか?」

「そうそう、でも6角形は2種類の三角で出来てるから、Bの立ち壁の上にはBの三角が来るようにね。」

「あ、そうか、、、じゃあこれ違うよ、くるっと回してから載せてみて。」

コツをつかんだ学生さんたちは、次々と間違えることなく組み上げていきます。

三角の頂点部分がズレることなく載るよう、1mm程度の出っ張りを木槌でコンコンと叩きながらピッタリと並べ、収まったところでボルト・ナットで締め付けていきます。

ボルトと木材の間には「ワッシャー」をはさみ、反対側のナットと木材の間には「ワッシャー」と更にもう一つ、緩み止めの「スプリングワッシャー」を挟み込んで留めて行きます。

美しい半球体が出現してくるのが楽しくて仕方がないのです。
「そろそろ休憩しようか~」という先生の言葉にも、動いている手が止まらない。
みんな楽しくて止めることができない状態なんですね〜

なかなかそんな体験って出来ないですよね。

Miniドームの中心の天井高は2m以上あるため、組み上がっていくに従って脚立が必要になります。
ドーム内に脚立を入れて、高いところも黙々と組み立てていきます。

上の方は内側に倒れ込んでいますが、一本ボルトを通すだけで外れ落ちることなくその場に留まってくれるのため、その間にボルトを一辺に三箇所ずつ、ジャングルジムに登るようにドームフレームに登って組み立てて行きます。

そして最後のパーツである、てっぺんの5角形の組み上げ!
作業開始から2~3時間程度での棟上げです。

「おぉ〜! カッコいぃ〜」

フレームの組み上げ、半日もかからずに完成させることができました。

既成概念を打ち破る、新しい発想が生まれるこの場所だからこそのフラードーム
建築学生だけでなく、多くの人に楽しんでいただきたいですね。

これからは、入り口をどこにするか、天井に布をかぶせようか、中にベンチとテーブルをつくろうか、、、
と学生さんが自由に改造していくそうです。
まだまだ楽しみは続きます!

ドームハウスにご興味をお持ちの方へ

一人で家族のみの協力の下で始めた、森のドームハウス建設に始まり、
ドームハウスの専門家が集まり始めたドームドリーマーズを経て、
より多くの方々への情報を伝えるためのドームハウスインフォ設立に至りました。

 

お陰様でドームハウスの実績や活動内容も充実してまいりましたので、
カタログを制作してお届けすることができるようになりました。

ドームハウスにご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

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一級建築士事務所 studioPEAK1(スタジオピークワン)代表。 山梨の県北、南アルプス山脈甲斐駒ヶ岳の懐に位置する白州町の森にて建築・設計活動をしています。白州に活動の場を移して十数年。この自然の中でしか感じることが出来ない事を学び吸収し、建築に反映してきました。技術力やデザイン力のみではなく、心からわくわくし、楽しくなる建築をめざし日々精進しています。