待望の9Mドーム、組み上げ風景

先日、お伝えしました基礎の上に、晴れ晴れしくドームが載りました。
長い梅雨がやっと終わり、待望の建て方。
ドームパネルの組み上げです。

何棟も経験を重ねた結果、前もって準備をしておかなければならない事も明確になってきて、あっという間の組み上げでした。
十人以上で何日もかけてやっていた事もありましたが、今回は最速の数時間での完成。
現場監理も安心です。

 

ここでちょっとした工事の豆知識を。

どんな事でも、基礎が大切と言いますが、建物にとっても同じく基礎が重要です。
基礎の上端、基礎天端はまっ平らでなければ、上に載る建物がきれいに納まりません。
四角い家の場合、角材を転がした「土台」を基礎の上にまず敷きます。
その土台の上に柱を立てて、柱の上に梁を組み立て、家の形にしていきますので、基礎が少々凸凹していても、土台さえきっちりとしていれば、上の建物が歪むことはありません。
柱の長さで調整する事もできますので。

対してドームハウスの場合は、三角パネルの下に土台は勿論ありますが、土台の上に柱を立てる訳ではなく、直接、壁兼屋根になるパネルが載っています。
つまり、土台が載る基礎天端が歪んでいると、その上に載る土台もパネルも全て斜めになってしまいます。
ここで問題なのは、歪んでいることがパネルを組み上げている最中には分からないことにあります。

ドームパネルは下から組み上げていきます。
上へ上へと載せていくと、だんだんと入れ込む空間が狭くなり、最後には
てっぺんの5角形だけが残ります。

下の方で歪んでしまっていると、その上に載せるパネルが正しい位置に来ないため、パネル同士のボルト穴が合いません。
ボルトの穴が合わないと、隣同士のパネルを接合できません。
仕方なくボルト穴を広げたり、無理矢理ゆがめてボルトを通そうとしてしまいがちですが、ズレを直さない限り、その次に来るパネルはもっとずれていくことになります。
そして最後には組み立てることが出来なくなってしまいます。
その誤差は、ドーム直径が大きければ大きいほど、パネルの数が多ければ多いほど、大きくなり狂ってしまいます。
基礎の精度が、こういったことに影響してくる訳です。

 

現在、私のドームハウスの設計では、ドームパネルが載る部分はRC(コンクリート)の壁としています。
この壁を「立ち壁」と呼んでいます。
ここをコンクリート製の壁にすることにより、
ドームハウスの強度がはるかに大きくなるのです。

このRC立ち壁、5箇所に点在しており、隣同士が離れています。
空中に位置するこれら5箇所の基礎天端高さを、ピッタリ合わせて作らなければなりません。
職人さんの高い技術力が求められる工事となります。
GPSを使ったり、レーザーを使ったりと、職人さんの技術力もどんどん進化しています。

日々、私たちのドームハウスも進化し続けています。

ドームハウスにご興味をお持ちの方へ

一人で家族のみの協力の下で始めた、森のドームハウス建設に始まり、
ドームハウスの専門家が集まり始めたドームドリーマーズを経て、
より多くの方々への情報を伝えるためのドームハウスインフォ設立に至りました。

 

お陰様でドームハウスの実績や活動内容も充実してまいりましたので、
カタログを制作してお届けすることができるようになりました。

ドームハウスにご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

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ABOUTこの記事をかいた人

和田 啓宏

一級建築士事務所 studioPEAK1(スタジオピークワン)代表。 山梨の県北、南アルプス山脈甲斐駒ヶ岳の懐に位置する白州町の森にて建築・設計活動をしています。白州に活動の場を移して十数年。この自然の中でしか感じることの出来ない事を学び吸収し、建築に反映してきました。技術力やデザイン力のみではなく、心からわくわくし、楽しくなる建築をめざし日々精進しています。