2017年から始めた大学での破壊実験、
今年は国の補助金事業に選んで頂いたお陰で、
なんと2回目の実験を行うことができました。
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6月終わりだというのに、今年はもう梅雨開け。
猛烈な暑さの中、教授をはじめ、助手先生、
研究室の学生さん達みなさんの手によって、
また新たなデータ取得のための実験を行って頂きました。
今回はすごいのです。
5種類の試験体を、各3体ずつ、合計15体。
この数はすごい!
実験は、何人もの方々の手によって行われます。
これやっといて、、、
と注文したら結果が返ってくるというものではなく、
何ヶ月も前から協議を重ね、
どういった試験体を用意し、
どうやって力を加え、
どこのデータを取り解析していくのか、
を教授の頭脳をお借りしながら進めて行くものなんですね。
もちろん実験当日は、
何人もの学生さん達にお手伝い頂きながら、
ミスが起きないよう、ケガのないよう、
何日も掛けて進めて頂きます。
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緊張の中ミーティングを重ねた後、
さぁ実験スタートです。
試験体を実験器具に取り付けるには、
取り付け用の金物治具が必要で、
試験体だけで無くこういった準備も実験には必要になります。
そこに、センサーを取り付け、
どこの部位がどんな風に壊れていくのかを、
デジタルデータを取得しながら進めていきます。
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この試験体、今回はなんと私の手づくりなんですね。
大工さんにカットしてもらった木材を、
一本一本ビス止め。
毎晩、夜8時頃から2~3時間、
コツコツ組立てたんですよね。
ビスを打ったり、合板を張ったり、アナログの手仕事です。
おぉーー、なかなか美しぃー
とか言いながら。
壊す物を何日も掛けて作るっていうのは、
なかなか無いですよね、、、
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さて、破壊実験。
何が面白いかというと、
予測と異なる結果を得られる事にその醍醐味があります。
これくらいの力で、
こんな風に壊れるだろうと言うことは、
先生方もある程度予測して挑むのですが、
これはどうなんだろう、、、
と先生でも予測が難しい事があるんですね。
今回の実験は、思いの他そういった多くの発見があった実験でした。
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また実験は、それだけのために行うのではありません。
収集したデータを解析し、
結果をドームハウスの構造設計に使用します。
いわば、構造計算を行うために実験データを収集しているわけです。
これまで行ってきた実験は、
全て押しつぶす「圧縮試験」でした。
しかし今回は 引っ張って壊す「引張り試験」。
ちょっとした建築雑学をご存じの方であれば、
「トラスは圧縮材ばかりの圧縮構造だから強い」
とお思いかと思います。
ドーム構造も、結局三角の集まり。
トラス構造なのだから、圧縮材ばかりになるから強い、
とお考えかもしれません。
しかしながら、
ドームハウスのトラス構造には「引張り材」となる部分が必ず発生してしまいます。
この引張り部分の安全性を確かめる研究が、
今回の引張り実験なのです。
私たちはドームハウスの専門家として、
世界中誰も分からないことまで探求を進めています。
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![](https://domehouse.info/wp-content/uploads/2022/07/DSC_6678s.jpg)
研究室のみなさんと、八ヶ岳の現場見学会にて。