ドームのプランをもっと良くしてみた(その2)

先日、11月1日の記事にて、
昔のプランをもっと良くしてみよう、と言う話をしました。

ドームのプランをもっと良くしてみた

2020.11.01

考え方はこうです、、、

ドームハウスらしい良いプランとはどういったものなのか、
昔のプランを元にお話してみたいと思います。

と言うのも、
プラン集に様々なプランを載せ始めてから、
もう何年も経ってしまっています。

その間、おかげさまで
毎年何棟かづつのドームハウスの設計に携わりました。
そうしているうちに、
ドームハウスのプランニングはこうあるべきだ、
というのが少しずつ私の中で変わってきました。

実のところ、
ドームはドームらしくないと意味が無い!
と思うようになってきたのです。

ドームハウスを建てたい、
ドームハウスに住みたい、
という夢を抱えていらっしゃる方々に、
ご希望通りの、
いわば施主さんのお考え通りのプランを作ってあげたいとは思います。

しかしながら、
その考え方は四角い家での考え方であり、
ドームには向いていませんよ、
ドームの意味がなくなってしまいますよ、
とご理解頂くのも大事なことだと思うのです。

折角つくるのですから、
100%ドームを感じられる、
素晴らしいあなただけのドームハウスにしたいですよね。

そこで、
ドームハウスらしいプランとはどういったものなのか、
古いプランを元に訂正解説していきたいと思います。

 

と、言うことで、

今回は
直径10m、 36坪 のフラードーム
についての訂正解説をしてみたいと思います。

 

●1階 平面図

●2階 平面図

 

前回同様10mドームですが、
今回は1階に個室が1部屋、
2階には2部屋の個室があります。

1階にはリビングやダイニングから
完全に独立した和室が設けられていますが、
そこまでの廊下スペースが
かなりもったいない空間になってしまっています。

ドームの中心にある、
らせん階段を重視しすぎた結果、
廊下が長く広くなってしまったようですね。

階段の位置を変えると良いかもしれません。

 

次に、
1階のリビングの端っこから室内を見た時、
せっかく直径が10mもあるドームなのにも関わらず、
広さを感じられないプランになってしまっています。

図中「1階の目線」の矢印をたどると、
キッチン側は3~4m先の食器棚に、
また
廊下の奥の方へ目を向けたとしても、
浴室部分の壁に目線がぶつかって止まってしまいます。

更に、ここから上を見上げるとどうでしょうか?

上を見た時も、
2階プランに紫色で囲ってある部分、
吹き抜け側の壁でその目線は止められてしまいます。

 

つまり、
このプランでは

「丸いドーム天井が、
ドームのてっぺんから向こう側へ向かって、
緩やかに下がっていく」

という風景を、
どこからも見ることが出来ない
間取りになってしまっている訳です。

前回も、
「2階の吹き抜け側に壁をつくり仕切る」事は
ドームハウスではあまり望ましくない話をしました。

今回も同様に、
1階吹き抜け下に立って見上げた時に、

「自分の頭の後ろから登っていくドーム天井が、
てっぺんを通って向こうへと下がっていく」

風景を眺めることが出来るプランにすることが、
最もドームらしさを感じられる作り方になります。

 

2階のプランは、
まずは紫で囲ってある壁をなくすこと。

折角の丸いドーム天井を、
真っ二つに分断し、
且つ見えなくしてしまっている壁は
ドームハウスの2階にはふさわしくありません。

オープンな「ホール」や、
室内にある「2階テラス」のような空間とし、
「腰高までの手すり」もしくは「手すり壁」
にするのが望ましいでしょう。

 

オレンジに塗ってある部分、
特にドームの外周側は立つことが出来ない、
低い天井になっている場所です。

この辺りが1m強しか高さが無いものだとすると、
2階のクローゼットは、
あまり収納力が期待できません。

また、
低い天井部分とは対照的に、
赤く塗ってある廊下、
ここは逆に天井の高さが高い場所です。

特に斜天井に包まれている
ドームハウスの2階の中では、
貴重なスペース。

それを廊下として使っているのは
もったいないですね。

2階に長い廊下を作るプランは、
ドームハウスでは極力避けるべきだと言えます。

 

大事なことは、

  • 目線を通す
  • ドーム天井を見渡せるようにする
  • 階段の位置を考慮する

ですね。

 

そうすると、
このプランの最もたる問題は、
中心にらせん階段を置いたところにありそうです。

2階に個室を複数設ける時には、
中心に階段があれば便利です。

しかし、
折角真ん中に階段があっても、
2階に無駄な廊下があると、
真ん中に階段を持ってきた意味が無くなってしまう。

階段の位置によって、
2階を無駄なく使えるプランか否かが決まります。

 

●1階 平面図

●2階 平面図

ドームハウスにご興味をお持ちの方へ

一人で家族のみの協力の下で始めた、森のドームハウス建設に始まり、
ドームハウスの専門家が集まり始めたドームドリーマーズを経て、
より多くの方々への情報を伝えるためのドームハウスインフォ設立に至りました。

 

お陰様でドームハウスの実績や活動内容も充実してまいりましたので、
カタログを制作してお届けすることができるようになりました。

ドームハウスにご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

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ABOUTこの記事をかいた人

和田 啓宏

一級建築士事務所 studioPEAK1(スタジオピークワン)代表。 山梨の県北、南アルプス山脈甲斐駒ヶ岳の懐に位置する白州町の森にて建築・設計活動をしています。白州に活動の場を移して十数年。この自然の中でしか感じることが出来ない事を学び吸収し、建築に反映してきました。技術力やデザイン力のみではなく、心からわくわくし、楽しくなる建築をめざし日々精進しています。