風もなく穏やかな日に、
青空の下でドームハウスの組み上げを行っている作業風景をご紹介しますね。
クレーンで各パーツを吊り上げ、
数人の大工さんによって接合。
あっという間に丸いドームが現れます。
初めて目にする方にとっては、まさに驚きの光景です。
8時前に始まった建て方作業は、
10時のお茶休憩、
お昼の食事休憩、
15時のお茶休憩を挟んでも、
16時にはドームの組み上げ作業を完成させて、
17時には雨除け養生シートを掛けて終えることが出来ます。
この流れるような組み上げ作業が出来るようになるまで、
実は幾度もの試行錯誤と現場努力を繰り返した上で、たどり着いているんです。
写真だけを眺めていると、簡単そうに見える作業。
その裏側を、今日は少しだけご紹介しますね。
ドーム本体のパネルは、5角形と6角形。
5角形を構成する三角と、
6角形を構成する三角が、
それぞれ30枚ずつあります。
一枚一枚のパネルは、
二人で持ち上げることが出来る大きさです。
大型のクレーンが入れない現場では手で組み上げることも可能です。
しかし作業の効率を考えると、
ある程度組み立てた状態で、クレーンにより吊り上げる方が作業も楽で安全。
こんな風に、一気に吊り上げられるよう、
前もって組み立てておきます。
5角形と6角形、全60枚を組み立てるだけではドームハウスは組み上がりません。
それ以外のパーツの方が、実は複雑で大変。
作るのも組み上げるのも、技術を必要とします。
60枚の三角、5角形と6角形を組み立てている外では、
こんな風にいろいろなパーツが順番を待っています。
- 1番(赤)
これは玄関を構成する、巨大な庇パネル
台形のパネル3枚から構成されています - 2番(紫)
こちらは、掃き出し窓が付く部分の「大庇」
庇でありながら、ドーム本体の強度にも関わる大切なパーツ
この大庇の角度や出寸法により、ドームの顔が決まります - 3番(水色)
6角形パネルの半分
トップライト(天窓)が付くパネルが見えていますね - 4番(黄緑)
2階のドーマー屋根
2階に窓を付けるには、トップライトにするか、
このドーマーを付けるしか、方法がありません
ドームの2階は丸い屋根の中ですので
これらのパーツを前日までコツコツと製作し、
こんな風に吊り上げる順番に並べておきます。
この準備作業がとても大切。
準備次第で、組み上げ作業にかかる時間が大幅に変わります。
1日で終わる場合もあれば、3日かかる場合もあります。
敷地周囲にパネルを広げて置ける広さがあるかどうかも、
組み上げ時間に影響を与える大きな要因になります。
しかし良い家を建てる上で一番大切なことは、
職人さんが楽しく働けるかどうかだと、
この頃、つくづく思うんですよね。
作っている職人さんも含めて、
みんなに喜ばれる良い家をつくり続けて行きたいですね。