平面プランを考える初期の作業を、 「基本設計」 と言います。
「間取り」と言うこともありますが、
この作業、基本~と言えども、家づくり全体の善し悪しが決まってしまう、
重要な作業です。
敷地や近隣家屋、道路との関係の様な大きなところから、
コンセントやスイッチの位置に至る、細かい事まで、
考えなければならないことはたくさんあります。
そんな中で、ここでは
「 ドームハウスならではの、間取りのポイント4つ! 」
を挙げてみましょう。
- 水廻りの位置
- 階段の位置
- 窓が付くかどうか
- 2階の天井高
1.水廻りの位置
普通の家づくりでは、ユニットバスが入らない、ということはそれほどありませんが、ドームハウスでは、ドーム天井が室内側に傾いている所があるため、ユニットバスの天井がつかえて入らない、という困ったことが起こり得ます。
5角形の屋根パネルは、室内側にせり出していますので、この位置にお風呂が来る場合は、天井までのフルサイズのユニットバスが入らないことがあります。 どうしてもその位置に浴室が来る場合は、ハーフユニットか、造作のお風呂にしましょう。
トイレの位置も同様です。 屋根全体の重さを、5角形の屋根パネルとその直下に来る壁が支えているため、強く作らなければならず、窓を開けることが出来ません。 マンションでは窓なしのトイレも多くありますが、できればトイレにも窓を付けてあげたいです。
5角形の屋根と、その直下に来る壁、そしてその内側にどのような部屋を持って来るのかに、気を付けましょう。
2.階段の位置
建物の外周に沿って階段を付ける場合、ドーム屋根が内側に迫ってきている為、頭を打って上がれない階段になることがあります。 2階の外周に近い部分は、天井高が低くなってきますので、ドームの外からドーム中心に向かって上る階段にすると、間違いがありません。 どうしても外周側へ上らなければならない階段の場合は、屋根にドーマーを付けて、2階の天井高を、一部高く確保する方法はありますが、ドーマーを付けることが出来る位置は5カ所のみに限られますので、注意が必要です。
3.窓が付くかどうか
1階の場合は、
浴室やトイレの話同様、5角形の屋根パネルの内側に部屋を持って来る場合、窓のない部屋になってしまう可能性があります。 食品庫や納戸、ウォークインクローゼット等、収納を目的としたスペースを配置するようにしましょう。 長時間過ごす部屋は、建築基準法で決められているため必ず窓がなければなりません。 ただし、収納だけでなく、トイレや脱衣所、洗面所は、長時間過ごすことがありませんので、窓は無くても大丈夫です。 換気・乾燥の事を考えると、なるべく窓は付けたいところではあります。
2階の場合は、
ドーマーを付けることが出来る位置が決まっています。 5角形をてっぺんに持つフラードームの場合は、全部で5カ所。 吹き抜けを設ける場合は、その広さによって、ドーマーの付く個数が決まってきます。 ドーマーがあれば窓を付けることが出来ますが、ドーマーがない場所では、天窓を付けるしかありません。 兄弟姉妹で窓の付き方が異なり、ケンカになる、ということもあり得ますよね。
4.2階の天井高
平面図を眺めていると、2階にも広い部屋がたくさんあるように見えます。 ですが、先ほどの階段の話の通り、ドーム外周近くは天井が極端に低く、立つことが出来ないスペースです。 背の高いタンスや本棚は、置くことが出来ません。 直径が小さなドームほど、周囲に使えないスペースが多くあります。 小さなドームの2階は、ロフトのような空間になります。 ロフトとは、屋根裏部屋の事。 しかしその反面、ドーム中心に近い部分の天井高は、とても高くなります。 ドームハウスは、中心に行くに従い天井が高くなり、上へ抜ける空間です。
このようなドームハウスの特徴を利用して、あなたらしい家を一緒につくりましょう。