屋根の掛かった、竹ドーム

小さい働く小屋ドームの仲間、
竹ドームを進化させてみました。

コロナ禍の外出自粛の連休中、
カッコウの鳴く、春の森での作業です。

駆体を作ったのは4年前。
竹が毎年、
わっさわっさと生えてくるので、
仕方なく伐採して廃棄処分していたのですが、

なんかもったいないなぁ、、、

と言うことで、
建材にして利用することを思い立って作った薪小屋。
「竹ドーム」です。

竹のミニドーム

2016.10.09

働く小屋の「ペンタ」や「ヘキサ」同様に、
このモデルも三角トラス小屋の仲間です。

竹ドームは、
地面に接する部分の平面形状が6角形です。

こちら、ヘキサと同じ造形。
とても強い構造です。

ちょっと大きなミニドーム、八角ドーム

2019.02.16

しかし、竹ってどうなんだろう。。。?

この竹は孟宗竹ですので、
太さも、厚みも十分あり、
ノコで切るのも大変なくらいです。

問題は、風雨にさらされながら、
どれくらい保つか。
何年もブルーシートの屋根で使用していましたが、
今回はこれにちゃんとした屋根を掛けることにしました。

4年経ってみると、
やはり乾燥で割れているところがありました。
これは、乾燥方法が悪かったのかもしれませんね。

交換するほどではないみたいですが、
中が中空ということもありますので、
バンセンを巻いて強化しておきました。

 

 

屋根は防水をきちんと取るために、
平らでなければ施工が難しくなりそうですので、
ベニアの野路板(のじいた:屋根の面となる板)
を張ることを前提として設計しました。

こちらは他のドーム同様に3d設計を行います。
傘のように、
6枚の三角をつなげた形の屋根になります。

 

 

しかしここで問題が。
竹の柱は、一本一本、太さもバラバラ。

何よりもすこーしずつ曲がっているため、
屋根が載る部分(桁:けた)が平らにならないのです。

デコボコしたところにパネルを載せると、
くっつかなければならないところがくっつかず、
一部浮いてガタガタしてしまいます。

そこで、6枚の屋根三角パネルを3枚に減らし、
桁に接する部分を少なくしました。
3つの三角を、後から横棒で繋ぐ方法に変更。

結果、作らなければならない三角も3枚で済み、
より安価に出来ることになりました。
それはそれで良かったかも。。。

 

 

もう一点、
三角パネルを6枚つなげる場合は、
隣り合わせになる材は3dカットと言い、
斜めの斜めの斜めに材を加工しなければなりません。

丸い屋根のフラードームの場合も同様ですが、
この3dカットがちょっと大変。

隣り合わせの材がなければ、
複雑な加工が少なくなりますので、
三角3枚にした結果、加工も楽になりました。

 

そんなこんなで、
竹ドームの屋根、完成!

良いですね!

丸くなくてもカッコいいかも。
廃材利用で安く出来るところがミソですね。

森の中での作業は気持ちいい~ (^^) 「森で暮らそー!」

竹のミニドーム

2016.10.09

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一人で家族のみの協力の下で始めた、森のドームハウス建設に始まり、
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一級建築士事務所 studioPEAK1(スタジオピークワン)代表。 山梨の県北、南アルプス山脈甲斐駒ヶ岳の懐に位置する白州町の森にて建築・設計活動をしています。白州に活動の場を移して十数年。この自然の中でしか感じることが出来ない事を学び吸収し、建築に反映してきました。技術力やデザイン力のみではなく、心からわくわくし、楽しくなる建築をめざし日々精進しています。