我が家の薪ストーブ話(その5)

鉄の四つ足ストーブは、半焼却炉として活躍していました。 工事で出てきた木片、ベニア、包みの段ボール、木質のものは何でも燃やし、掃除と共に暖を取っていました。 小さな木片は、山盛りに投入しても長く燃え続けることはありません。 柱や梁の残材である、松や桧であれば長く保ちますが、それでも広葉樹の薪に比べると早く燃え尽きてしまいます。 そのため、長く燃え続ける広葉樹も、森から拾い集めて足し加え使っていました。

拾ってきた薪は、立ち枯れしたコナラや桑の木、山桜などです。 薪としては最適である堅木(かたぎ)でした。 しかし貯蓄の薪がなく、すぐに使う薪が欲しかったため、そのままの状態で使っていました。 立ち枯れの材は、葉っぱも枝も落ちてしまい、表皮すら無くなっているものもあります。 ぱっと見は乾燥しているように見えます。 試しに燃やしてみると、細い物は良く燃えます。 しかし太い立ち枯れ丸太のいくつかは、乾燥があまいせいか、火の上に載せても燃え切ってくれません。 ストーブの中で炭化し、燃え残ってしまいます。 そこで、広いストーブ内の手前の方に立てかけて置き、奥で燃やしながら手前で乾かす方法を見つけました。 これなら消えることなく燃えてくれるのです。 手前の扉から、奥に向かって広いストーブだったため、手前の方は火から離れていて、直接炎がかかることはありません。 どのような薪でも、こうして炉内に1~2時間置いておくと、高温になるせいもあり、ちゃんと燃えてくれていました。
良く燃えるので、なんだか良い薪になったなぁ、、、と勘違いしてしまいます。 勘違いなのですが。

立ち枯れ木の薪材

 

完全に乾燥した材は、燃やしても出る煙は少ないです。 煙が少ないと煤が出ません。 対して乾燥が進んでいない材は、水蒸気を多く含んだ煙が出ます。 この煙は多くのタールを含んでおり、煙臭い強烈な臭いがします。
水蒸気を含む煙が出てしまうと、水蒸気が熱を奪いながら排出されるため炉内が高温になりません。 炉内が低温のままでは、いつまでたっても何時間燃やしても、タール分を燃やすことが出来ません。 煙突から燃料を煙と一緒に捨てているのに近い状態が続きます。

 

更にこの状態で、ゆっくりチロチロと低温で長く燃やしたい、とストーブの空気流入口を絞ってしまうと、ストーブ内の温度が更に低くなってしまいます。 ストーブ内の温度が低くなると、煙突内の温度はもっと低くなります。 冷めてしまった煙突に、湿った暖かい煙が当たると、冬の窓ガラスに息を吹きかけるのと同じ様に、煙突内で結露が発生してしまいます。 息を吹きかけた時にガラスに生じるのは水ですが、煙から発生する水分は多くのタールを含んだ木酢液。 臭い酢酸などの水分はそのうち蒸発しますが、タールは煙突の表面にくっつき蓄積されていきます。 これがススにしみ込み、可燃性の分厚い層になり溜まっていくのです。

 

ガンガン燃やすだけの使い方であれば問題無いのですが、慣れてくると使用時間も長くなり、夜寝ている間も使うようになりました。

小さな火でゆっくり燃やし、朝起きるとまだオキが残っている。 寒い冬の朝、ストーブの扉を開けて灰の中に残っている赤いオキの上に段ボール紙の切れっぱしと小枝を載せて、ぼーっと眺めながらストーブの前で目を覚ましていると、自然にボッと火が着き、小枝がパチパチとはぜる音が家の中に響き出す。 上に小さめの薪を載せると、数分でストーブ内が高温になり、簡単にストーブの再着火が出来る。

これをやりたかったんですね。

毎晩、ほそーく空気流入口を狭めてしまうため、毎晩タールがたらたらと流れてしまっていたようです。

高温燃焼が出来ないストーブは、常に空気をしっかり入れてやらなければだめなのです。

ドームハウスにご興味をお持ちの方へ

一人で家族のみの協力の下で始めた、森のドームハウス建設に始まり、
ドームハウスの専門家が集まり始めたドームドリーマーズを経て、
より多くの方々への情報を伝えるためのドームハウスインフォ設立に至りました。

 

お陰様でドームハウスの実績や活動内容も充実してまいりましたので、
カタログを制作してお届けすることができるようになりました。

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一級建築士事務所 studioPEAK1(スタジオピークワン)代表。 山梨の県北、南アルプス山脈甲斐駒ヶ岳の懐に位置する白州町の森にて建築・設計活動をしています。白州に活動の場を移して十数年。この自然の中でしか感じることが出来ない事を学び吸収し、建築に反映してきました。技術力やデザイン力のみではなく、心からわくわくし、楽しくなる建築をめざし日々精進しています。