ドームハウスの良さって、
やっぱり開放感なんじゃないかと思います。
普通の家では味わえない、広く感じる高い吹き抜け空間。
普通の吹き抜けは、ただ上に伸びているだけの高い天井の部屋ですが、
ドームハウスの吹き抜けには、
必ず足下からの屋根が上へと丸みを帯びながら伸びて行く凸型の天井が存在します。
これ、普通の家ではあり得ない景色なんです。
そのお蔭で、包まれている感じを受け、圧迫感を感じません。
そしてもう1つの吹き抜け空間の特徴は、丸い空間を仕切る壁が必ずあること。
吹き抜けは、単純に2階の床に穴を開けただけでは気持ちの良い空間にはなりません。
それではただの床の穴ですので。
吹き抜けの空間性を演出する理想的な要素は、1階の床から、てっぺんの天井まで、途中で遮られることがない一枚の壁が伸びていること。
そして、その大きな一枚壁と天井、一枚壁と階段、一枚壁と大黒柱などが、美しく絡み合うこと。
天井まですっと伸び上がっている壁が、吹き抜けの高さを強調してくれると同時に、丸や三角、斜めの線が多いリビングの景色に方向性を生みだし、安定感を与えてくれます。
ここでは、天井まで伸びる2枚の壁が右側と左側に分かれて立っています。
そして中心のスリット部分に、階段を設置してあります。
上へ向かう階段と、上へ伸びる大黒柱と、切り立った左右の大きな壁。
直径9m以下の小さなドームですので、視覚的に広く感じるよう、
上への要素を強調してあります。
そんな吹き抜けの造形美が、私たちのつくるドームハウスの特徴であり、
開放感と安堵感、わくわくする空間構成をつくりだしています。