Q&Aコーナー #1

今回は、Q&Aコーナーと称して、
あなたからのお問い合わせにお答えしようと思います。

お問い合わせへのお返事は、
以前は全ての皆さんへお答えしていたのですが、
お返事を差し上げても営業っぽく感じられてしまうのか
迷惑がられてしまうことがあり、
個別に直接メールをお送り頂いた上で
お返事を差し上げる事にしています。

自動返信のメールにもそのように記載しておりますが、
でも折角ご記入頂いた内容ですので、
今後は積極的にお答えし、
また皆さんと共有して行ければと思っています。😊

一人の方のためではなく、
なるべく多くの方に共通したご質問内容に
絞らせて頂いておりますので、
その点、ご了承下さい。

 

 

さて、では最初のご質問から。

Q.
セルフビルドを考えております。
キットの販売などされておりますでしょうか?

A.
直径3.6mのミニドームのキットが完成致しました。
現在、コロナの影響によるウッドショックの問題により、
木材を仕入れることが難しいため、
予約のみとなっておりますが、
木材流通が正常化するとご提供可能となります。
もうしばらくお待ち下さいませ。

大型のドームハウスの場合は、
構造計算通りに作らなければならない為、
非常に難易度が高く、
工務店さんでも初めての場合は難しい建物です。

また基礎の精度により、
上にドームが上手く載らない、
下段のパネルがゆがんでしまっており、
トップが組めない等、
パネル以外の問題がパネルに出てきてしまう事が起こりえます。

基礎の精度を上げる事が大切になりますが、
セルフビルドでドームの複雑な形状の基礎を
精度高く作り上げることは極めて難しいです。

同様に、防水上の問題、申請上の問題等、
多くの課題があるため、
完全なセルフビルドでの施工対応は現状では難しいです。

ハーフビルドが良いですね。

 

Q.
他でキットを購入し、
設計と構造計算をお願いすることは出来ますか?

A.
設計や構造計算は地域によって内容が異なってきます。
設計結果によって材料の太さ等が異なりますので、
初めからキットありきで進める事は残念ながら出来ません。

また、確認申請を通して貰いたい、
とのご依頼に於いても、
提出する構造計算通りの施工内容に
なっているかどうかの検査がありますので、
構造計算だけを請ける、
という方法は行うことが出来ません。

必ず、設計+構造計算+申請+キットの
一連の業務にてお手伝いさせて頂くことになります。

 

Q.
自分で建てたり、
知り合いに建ててもらう事は出来ますか?

A.
ハーフビルドで考えて頂くのであれば可能です。
但し、設計や申請は当社以外の会社では難しいですので、
それ以外の業務である施工と監理を
どなたかにお願いする形として組み立てるのが良いと思います。

その際、基礎や防水工事は、
プロに頼むことをお勧めします。
木工事の一部や塗装工事などをご自身でされるのが安全でしょう。

尚、地元の施工者は、
お客様にて探して頂く事になりますのでご了承下さい。

 

Q.
モデルハウスのようなところはありますか?

当社は設計事務所ですので、
ハウスメーカーさんのように住宅展示場がある訳ではありません。
竣工した個人のお客様のご自宅を見せて頂くことしか出来ません。

そのため、
契約前のお客様をご案内することは
防犯上の問題によりお断りせざるを得ません。
設計契約後、
親しくなりましたらご案内可能です。

設計内容や仕上げ材料を、
実物でご確認頂きながら家づくりを進めて行きます。

 

Q.
ちっちゃいセルフビルドのミニドームの、
骨組みのみの販売はしていますでしょうか?

A.
通常は野地板やアルミサッシ、
庇のセット商品となっておりますが、
個別にご相談頂ければ、内部で相談してみます。

 

Q.
工務店なのですが、(大工なのですが、)
お客様からミニドームの施工を頼まれたのですが、
仕入れさせて貰う事は、出来ますでしょうか?

A.
可能です。
施工指導も含めて、お手伝いさせて頂きます。

 

Q.
良い土地を見つけたのですが、
買う前に見て頂くこと出来ますでしょうか?

A.
当社は設計事務所ですので、
土地調査、法的調査、プラン相談等、
全て設計実務の一部となってしまいますので、
ご契約が必要となります。

今後はミニドームをセルフビルドされる方のグループを作り、
みんなで助け合いながら、アイデアを出し合いながら
家づくりを進めて行ける場を創りたいと思っています。

 

Q.
低予算で出来る建物を探していたところ、
ドームハウスを見つけました。
どれくらい安く建てられますでしょうか?

A.
木造のドームハウスを、
断熱、気密、通気、使用材料等をきちんと考えた上で、
高性能住宅として建設すると、
地域の工務店さんづくりの在来住宅よりも若干高額になります。

当社の設計物件は全て二重構造。
ドームの上に十数ミリの通気層を設けた上で、
もう一つのドームをかぶせて屋根材を施工する方法を取っています。
いわば直径が十数ミリ異なるドームの二重構造。
複雑ではありますが、
この通気層が、雨漏りや湿気から
建物を守ってくれます。

通気層の無いドームの場合、
夏の2階は暑すぎて使えません。

また、普通の四角い住宅と
同様の施工方法にて防水工事を行ってしまうと、
数年で雨漏りしてしまいます。

特殊な建物であることにより、
特殊な施工方法が必要となりますので、
その分、費用も高くなるのです。

 

しかしながら、
セルフビルドで全て自己責任で建てる場合は、
かなり安く建てられます。

工務店さんに依頼するのでは無く、
各職人さんに直接施工依頼を行う
分離発注形式での施工方法を採る場合も、
同様に安く作る事はできますが、
それはドームハウスだからと言うことではありません。
どの様な建物であっても、同様のことが言えます。

例えば、まずはガランドウのドームだけを作って貰い、
二期工事で間仕切りとエクステンションを自分で作り、
三期工事で仕上げを家族で塗っていく、
と言うような、
あなただけの方法を考えることが大切なのではないかと思います。

車のように家を買う、
という消費社会的な方法の中では、
安いものは安普請の粗悪品でしかありません。
良いご選択を。

 

Q.
ドームハウスに適した土地を探すには、
どうすれば良いでしょうか?

A.
まずは法的なお話しから。
土地には、「建築協定」という規定が付いている土地があります。
これは例えば、
切り妻屋根(三角屋根)しか建ててはダメとか、
軒が出ていない屋根はダメ等、
意匠上の規制がある土地のことです。
そこでは、丸い屋根のドームハウスは建てられません。
別荘地にはそういった規制がある場所が意外に多く、
注意が必要です。

また「建築条件付きの土地」といい、
不動産屋さん指定の工務店でしか建てられない土地というのもあります。
この場合は、
法的にNGと言うことでは無く、
指定の工務店が技術的に特殊なドームハウスは作れない、
となってしまう可能性が高いです。

土地自体の形状としては、
細長い土地には丸い建物は入り難く、
L型の土地や、先細りの三角の土地等も、
丸い建物を入れるのに適してない形状になります。
目的のサイズの外形を敷地図の中に描いてみて、
家の周りにメンテナンスのための通路が確保出来れば問題ないでしょう。

施工の際にも、家の周りには足場を建てますので、
1mくらいは余裕が欲しいところです。

八ヶ岳の場合は、別荘地が多い為、
周りの住環境を維持するために
敷地境界線から2mは必ず離さないといけない規制があります。

「セットバック規制」と言いますが、
こういった決まりがある場所は、
気をつけないと広いのに入らなかった、
と言うことになりかねません。

最後に、
土地を探している際には、
あと100万足せば、あとちょっと予算を増やせば、
と増やすことによってみるみる良い土地情報が出てきます。

土地に多くの費用を掛けすぎてしまい、
建物に掛ける予算が足りなくなってしまった、
という方が多くいらっしゃいますので、
その点の注意も必要かと思います。

 

 

 

長文のところ、お付き合いありがとうございます。
今回はこのへんで。😊

ドームハウスにご興味をお持ちの方へ

一人で家族のみの協力の下で始めた、森のドームハウス建設に始まり、
ドームハウスの専門家が集まり始めたドームドリーマーズを経て、
より多くの方々への情報を伝えるためのドームハウスインフォ設立に至りました。

 

お陰様でドームハウスの実績や活動内容も充実してまいりましたので、
カタログを制作してお届けすることができるようになりました。

ドームハウスにご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

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ABOUTこの記事をかいた人

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一級建築士事務所 studioPEAK1(スタジオピークワン)代表。 山梨の県北、南アルプス山脈甲斐駒ヶ岳の懐に位置する白州町の森にて建築・設計活動をしています。白州に活動の場を移して十数年。この自然の中でしか感じることが出来ない事を学び吸収し、建築に反映してきました。技術力やデザイン力のみではなく、心からわくわくし、楽しくなる建築をめざし日々精進しています。