我が家の薪ストーブ話での、いろいろな実験や試行錯誤の根拠となる数値がこちら。
・薪は90~95℃以上になると、表面から水分が蒸発する。
・薪が260℃以上になると、リグニンとセルローズが熱分解され、ガスが放出される。
・ガスを600℃に熱すると発火する。
・薪は燃えて700℃になると、真っ赤な炭(オキ)になる。
これをまとめると、
700℃のオキをつくり、
その上に新しい薪を載せ、
260℃以上に熱し、
可燃性ガスを発生させ、
炉内上部を600℃に熱し、
ガスを発火させる。
これが1次燃焼+2次燃焼の実現方法です。
薪を燃やし、煙も燃やす。
高効率ストーブの科学です。
そして、そんな良い燃やし方をするために一番大切なのが「薪」の科学。
こちらが切って2週間のコナラを割った薪です。

含水率 42.5%
びしょびしょですね。
次に、20cmくらいの細いコナラを切って1年転がしておき、割ってすぐのところ。

含水率 18.0%
皮付きのままだと乾かないと思っていましたが、案外乾いていました。
最後が、割った状態で1年半、屋根のあるところで乾燥させたケヤキ。
含水率 11.5%
このケヤキは機械でも割れないほど堅かったのですが、それでも1年で乾いていました。
乾燥した薪だけを使い、高温で2次燃焼をさせる使い方に徹すれば、煙突掃除が必要なくなるほど、完全に燃えてくれます。
安全で暖かく、効率の良い燃焼をさせるには、ストーブだけでなく薪の質も大切なのです。