ドームハウスがどうしてそんなに強いのか、
歴史的な建築構造から考えてみましょう。
美しい曲線がデザインされている構造物に橋があります。
このような美しい曲線が特徴の橋を、「アーチ」橋と言います。
アーチとは弓状に弧を描いている部分のことで、
この丸い部分がこの橋の構造体そのものです。
石造りの橋は、なぜ落ちないのでしょう。
橋自体の重さも相当なものですが、その上を鉄の塊の電車が走ってもびくともしません。
この高強度の構造体は、小さな一つ一つの石を並べ、積み重ねることによって作られています。
重い石は重力に引っ張られて、下へ下へと沈んでいきます。
沈みながら隣り合った石同士が、押し合いくっつき合い、
強固にぎゅっとしまっていきます。
上に重い物が載ったとしても、更に強く固く締め付けられ、
頑丈になって行くのです。
橋だけではなく、中世ヨーロッパに多く見られる、
教会などの大規模建築も、同じアーチ状に石を並べて作ってあります。
アーチ構造やボールト天井は、一方向のみに対して曲面を描いています。
これを立体的に積み上げたものがドーム構造です。
中世ヨーロッパのドーム天井は、石で出来ているものもあります。
アーチ構造と同じように、重力で下へ引っ張られる力を利用して、
それぞれの石がぎゅっと締め付けあって固く強く結びつき、天井を支えあっています。
あの重い石が何世紀も落ちてこないなんて、すごいですよね。
木造のドームハウスも、石造りのドーム天井にみられるような形状により、
強い構造になっているところがあります。
三角の集まりから出来ているドームハウスの屋根は、
一枚一枚は屋根の構造を形作っている木造のパネルです。
各パネルは、まさに中世ヨーロッパのドーム天井を形成している石と同じ外形をしています。
重力により下に引っ張られると同時に、固く強く隣同士が結びつき合い、高強度の丸い屋根を形成しています。
だから、強いんですね!