私たちの地域では、役場に建築申請を出す際に、遺跡の有無を確認しなければなりません。
場所によっては、建設前に埋蔵文化財センターによる遺跡の発掘調査を行わなければならない土地も多くあります。
北杜市内には現時点で分っているだけでも、なんと1000か所以上の遺跡があるそうです。
市内の地図にそれらを重ねてみると、甲斐駒ヶ岳と八ヶ岳に挟まれた人が住める場所は真っ赤。
遺跡だらけなんですね。
地面を掘ると、縄文・弥生時代の人々の暮らしが見えてきます。
出土した土器には、祭事に使った銅鏡や盃、料理に使ったらしい石器や壺、くるみを割った石、そんな日常の生活用品が出土しています。
石には手の跡が彫り込まれ、台にはくるみのくぼみが削り取られていて、大古の時代のものとは思えないほどの躍動感が伝わってくるようです。
考古学に対する特別な知識がなくても、その遺跡から豊かな暮らしが想像できます。
こんなに浅い場所から出てくることもあり、同じ大地に古代から人が暮らしていたんだなあと、根拠のない安心感を覚えます。
「こんな地域に住めていること、なんだか嬉しくなってきますね。」
遺跡調査の申請を提出した窓口の足元には、こんな縄文人の作品がありました。
これ、明らかに縄文人の指の跡ですよね。
すごい!