家を建てるには、まずは土地が必要ですね。
出来れば良い土地を見つけたい。
良い土地ってどういう土地でしょうか?
南側が開けていて、日が良く当たる。
道路付きが良く、車でもアクセスしやすい。
景色が良い。
いろいろと考えられます。
しかし、設計をする上で大切なことは、地面の中にもあるんです。
家を建てられるだけの強度が、その地盤にあるかどうかです。
地盤の強度って聞き慣れない言葉ですね。
土にも強い、弱いがあるんです。
例えば、水を含んだ粘土の地盤。
これはスポンジを思い浮かべてもらえば想像できます。
水を含んだスポンジの上に重石を載せてみましょう。
時間と共にスポンジから水が抜けていき、石はだんだんと沈んでいきますね。
水を含んだ柔らかい粘土の上に家を建てると、同じく時間と共に沈んでいきます。
スポンジの端っこに重石を載せると、だんだんと傾きながら沈んでいきます。
同じように柔らかい地層が斜めになっていたり、地面の中でその厚さが異なると、上の家はだんだんと傾きながら沈んでいくことがあります。
地面の強度は計ることが出来ます。
1平方m当たり、3トンの強度がある土の上には、1平方m当たり2トンの建物を載せても沈みませんが、5トンの建物を載せると沈みます。
単純な算数ですね。
こちらの現場は、地盤が大変弱く、建物を建てられるかどうか微妙な地盤でした。
そこで、地盤面に実際に荷重を掛けて、どれくらいの強度があるかを調べました。
実際に建物の基礎が来る部分まで地盤を掘り下げ、その地盤に荷重を掛けます。
データーを元に設計を行えば、家が沈むことはありません。
地面の中も、大切です。