熱交換換気扇を最大限利用して、少ないエネルギーで暖かい暮らしを、といろいろ考えたり試したりしたことをお伝えしますね。
気密性の高い家の場合、換気扇を回しても、給気がなければ空気が外に出ていきません。
例えば、台所でお料理をしながら換気扇を回していても、給気口を開けておかなければ、換気扇が回っていたとしても、空回りをしているだけで、空気は外にあまり出て行きません。
家中に料理のにおいが充満してきますので、すぐに分かります。
また、薪ストーブを点ける際にも、給気口を開けておかなければ、煙突へ出て行くはずの煙が出て行かず、家の中が煙で真っ白になってしまいます。
しかし冬は窓を開けると寒いです。
外はマイナス10℃以下。
そこで、給気口も窓もなるべく開けず、熱交換換気扇を使って新鮮な空気を入れようと考えてみました。
熱交換換気扇は、外から入ってくる冷たい空気を、室中から排出する暖かい空気で暖めながら排出し換気する、という仕組みです。
であれば、中から排出する、熱交換に使う空気をなるべく暖かい空気にしてやれば、入ってくる新鮮な空気も冷たくなくなるはずです。
薪ストーブの周りの熱い空気を送り込めばどうでしょう。
薪ストーブは家の中で唯一、高温になっている場所です。
床を這うように周囲から集まってきた冷たい空気は、薪ストーブ本体の熱い鉄に触れて高温になり、上昇気流を起こします。
上へ登った熱い空気により、冷たい空気が降りてきます。
そしてまた、薪ストーブの方へと流れていきます。
この繰り返しにより、家中の空気が循環しながら暖まっていきます。
少々の暖気を熱交換用にもらったところで、大きな熱損失にはならないでしょう。
しかし、空気を換気扇に取り込む配管ダクトが、床の周りを這い回るのは嫌なので、ストーブの後ろ側の空気を取ることにしました。
薪ストーブ本体の裏面鉄板は、300℃以上になることもあります。 その外側に付いている熱反射板は、170℃くらい。
ここら辺にダクトを縛り付けてみました。
ストーブ近くでは、50℃くらいの空気が入っているようです。
この熱気が、ダクトを通って床下に設置した熱交換換気扇まで行く間に、30℃くらいまで温度が下がります。
20℃分の熱は、周りに逃げて行ってるんですね。
外はマイナス5℃。
寒いです。
窓を開けると、顔がピリピリするくらいです。
そんな外気を取り込む熱交換換気扇に、こんな仕組みにより30℃くらいの熱気を入れてみたところ、、、
おーーー
なんと、給気温度は19℃!
氷点下の冬の夜に、冷たくない新鮮外気を得ることが出来ました。
これは大成功なんじゃないでしょうか。。。
薪ストーブさえ燃やし続けていれば、給気は暖かくすることができる、ということが分かりました。
心配なのは、換気扇内部の可動部分が早く壊れてしまうんじゃないかということ。
モーターで開け閉めしているダンパー(可動のフタ)は、可動部分にグリスを使っており、あまり熱い空気を当てていると乾燥して壊れてしまうんじゃないかと心配しています。
そんなことで、これはあくまでも実験です。
メーカーの推奨する使い方ではないですので、きっと保証も切れてしまうでしょうから、自己責任で。