我が家の薪ストーブ話(その6)

いろいろな本やネットの資料を踏まえて、安全で高効率な薪の燃やし方ってどうすればいいのか。 薪を燃やしながら、その中に含まれているタールや煙、ススまで全て燃やしてやれば良いということが分かってきました。 水蒸気を含む煙が出る状態、つまり乾いていない薪では、良い燃焼状態を作り出すことは出来ません。 薪は必ず良く乾燥させてやる必要があります。 建築材料の場合では、含水率といい、木材の中に含まれる水分の量を示す方法があります。 この表記を使うと、15~25%の低い含水率の薪を使うことが最低条件です。

夏の炎天下、直射日光に当てて乾かす。 乾燥した冬の風を当ててやる。 ワンシーズンまるまる1年、屋外で乾燥した薪を、とよく聞きますが、木々に囲まれた森の中の我が家の場合、薪置き場が木々の影になっていることと、森が保つ湿気が多いため、もう少し長く乾かす方が良い事が分かってきました。

含水率の低い良い薪の準備が出来たら、次はストーブです。 いつも薪に直接風を当て、不完全燃焼にならないようにすることが、高温燃焼の機能を持たないストーブの場合は必要です。 ストーブの中の火が良い状態になっている時は、薪が燃えるのではなく、薪の上の空中に、オーロラが舞うように青紫の炎がふわふわと舞い踊るように燃えてくれます。 これは、薪自体が燃えているのではなく、熱せられた薪から可燃性のガスがあぶり出されて、そのガスに火が着き、薪から離れた空中に炎が出て燃える現象です。 この状態の時は、ストーブの中の温度も高温になっており、煙は一切出ません。 煙突からは透明な熱い空気が陽炎のように出ているだけです。 勿論、ススも出ることはなく、煙突の中が汚れることもありません。 しかし、この状態を長く続けようとすると、薪をあぶるためのオキを、常に真っ赤に保っておかなければなりません。 また、薪上部の可燃性ガスが、発火するのに充分な酸素を送ってやらなければ空中に火は着きません。 火力が弱まって来ると、周囲の鉄に熱を奪われ、オーロラ燃焼を起こす温度をキープ出来なくなってしまいます。

下の段が燃焼室。 鉄板の炎返しがあり、上の段の奥に煙突。

そこで、ストーブを改造することにしました。 まずは、周りの鉄に熱を奪われないようにするために、蓄熱体が必要です。 底に煉瓦を敷き、左右の壁面にも煉瓦を立てて燃焼部分を囲います。

薪の燃え方としては、底の最下段にはオキを包みゆっくり燃やすための布団となる灰。 灰の上に真っ赤に燃えたオキ。 その上にガスを出してくれる薪。 更にその上に、今燃えている薪が無くなった後、下に降りてきてオキにあぶられ、次にガスを出してくれる準備の薪。 この置き方が最良です。

燃やし方もただ闇雲に空気を入れてしまうと、ガスは出ず、上から下までただ燃えるだけの焼却炉になってしまいます。
最下段のオキには常に新鮮な空気を直接当てて、真っ赤な状態を保ちます。 真ん中の段の薪は、下からあぶってやるだけで良いですので、空気を当てて温度を下げる必要はありません。 問題はその薪の上、上空部分。 ここに外の冷たい空気を入れてしまうと、折角の可燃性ガスも発火しません。 熱く熱した空気を噴出し、熱いままガスを攪拌してやる必要があります。

幸いこのストーブには、正面に空気流入口が2つあります。 その片方をオキを熱するために使い、もう片方を上空の攪拌に使うことにしました。 オキに風を当てるのは簡単ですが、空気を熱して上の方まで持っていくのには配管が必要です。 そこで水道工事用の鉄管を使うことにしました。

管内を空気が移動していく間に中の空気が熱くなり、右手の先から空気が噴出する仕組み。 これを上の方に浮かせるように設置したいんだけど、、、

下の方の熱いオキの中を通してやれば、管の中の空気を熱する事ができます。 その熱した空気を、配管で上の方に持って行き、上空を攪拌するように、管に小さな穴をいくつも開けてやり、ガスに向かって勢いよく噴出するようにすればどうだろう、とこんな仕組みをストーブの中に入れ込むことにしました。

右端の管だけには、2mmの穴をたくさん開け、終点はふさいである。

さて、この仕組み、ちゃんと働いてくれるでしょうか。。。

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一人で家族のみの協力の下で始めた、森のドームハウス建設に始まり、
ドームハウスの専門家が集まり始めたドームドリーマーズを経て、
より多くの方々への情報を伝えるためのドームハウスインフォ設立に至りました。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

和田 啓宏

一級建築士事務所 studioPEAK1(スタジオピークワン)代表。
山梨の県北、南アルプス山脈甲斐駒ヶ岳の懐に位置する白州町の森にて建築・設計活動をしています。白州に活動の場を移して十数年。この自然の中でしか感じることの出来ない事を学び吸収し、建築に反映してきました。技術力やデザイン力のみではなく、心からわくわくし、楽しくなる建築をめざし日々精進しています。