薪ストーブの科学

我が家の薪ストーブ話での、いろいろな実験や試行錯誤の根拠となる数値がこちら。

  • 薪は90~95℃以上になると、表面から水分が蒸発する。
  • 薪が260℃以上になると、リグニンとセルローズが熱分解され、ガスが放出される。
  • ガスを600℃に熱すると発火する。
  • 薪は燃えて700℃になると、真っ赤な炭(オキ)になる。

これをまとめると、

  1. 700℃のオキをつくり
  2. その上に新しい薪を載せ
  3. 260℃以上に熱し
  4. 可燃性ガスを発生させ
  5. 炉内上部を600℃に熱し
  6. ガスを発火させる。

これが1次燃焼+2次燃焼の再現方法です。

薪を燃やし、煙も燃やす。

高効率ストーブの科学です。

そして、そんな良い燃やし方をするために一番大切なのが「薪」です。

 

こちらが切って2週間のコナラを割った薪。

含水率 42.5%

びしょびしょですね。

次に、20cmくらいの細いコナラを切って1年転がしておいた薪を、
内部を測定するために割ってみたところです。

含水率 18.0%

皮付きのままだと乾かないと思っていましたが、案外乾いていました。

 

最後が、割った状態で1年半、屋根のあるところで乾燥させたケヤキです。


含水率 11.5%

このケヤキは機械でも割れないほど堅かったのですが、それでも1年ちょっとで乾いていました。

乾燥した薪だけを使い、高温で2次燃焼をさせる使い方に徹すれば、煙突掃除が必要なくなるほど、完全に燃えてくれます。

安全で暖かく、効率の良い燃焼をさせるには、ストーブだけでなく薪の質も大切なのです。

ドームハウスにご興味をお持ちの方へ

一人で家族のみの協力の下で始めた、森のドームハウス建設に始まり、
ドームハウスの専門家が集まり始めたドームドリーマーズを経て、
より多くの方々への情報を伝えるためのドームハウスインフォ設立に至りました。

 

お陰様でドームハウスの実績や活動内容も充実してまいりましたので、
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一級建築士事務所 studioPEAK1(スタジオピークワン)代表。 山梨の県北、南アルプス山脈甲斐駒ヶ岳の懐に位置する白州町の森にて建築・設計活動をしています。白州に活動の場を移して十数年。この自然の中でしか感じることが出来ない事を学び吸収し、建築に反映してきました。技術力やデザイン力のみではなく、心からわくわくし、楽しくなる建築をめざし日々精進しています。