ドームハウスの家具設計

ドームハウスの間取りを考える際、部屋の大きさに合わせて家具の置き方や大きさを考えておく必要があります。

普通の家づくりでは、四角い部屋に四角い家具をポンッと置けば良いだけですが、壁が斜めに傾いているドームハウスでは、壁際に家具を置けない場所が出来てしまいます。

平面図を見ているだけでは、どの壁が斜めの壁なのか、またどれくらい傾いているのか判断が付きません。

例えば、この平面図。

洗面脱衣室を表しています。

平面的に斜めの部分が生じていますので、ここではカウンターの形状が三角形の造り付け洗面台としました。

しかし、実は問題はそこではありません。

この絵からは想像が付きませんが、この図面、3dで描いていますので、ぐるっと回すことが出来ます。
回してみましょう。。。

ほら。 この家具、実は随分いびつな形なんですね。

この形状の部屋を有効的に気持ちよく使うには、どんな形の家具を作れば良いのかを、3dで考えるとだんだんと見えてくる事があります。

西洋のバスルームの様に、洗面脱衣所にトイレを併設してあります。

トイレの位置は、便器に座ったときに、丁度右腕の辺りに洗面台が来る様に考えてあります。

それによって、財布やスマホなど物を置くことも出来ますし、立ったり座ったりする際、洗面台を手摺代わりにして体重をかけることも出来ます。

3dパースをぐるぐると回してみながら、実際に自分が使う時のシミュレーションをすることができます。

こちらから見ると、横の壁はこんな風に傾斜しているんですね。

便器の後ろの壁が室内側に傾斜していても、座って使うため全く問題はありませんし、圧迫感もありません。

また、洗濯機の後ろの壁は傾斜している壁ではなく、真っ直ぐな壁ですので、洗濯機の後ろに無駄な隙間も生まれていません。

それも、同じように3d図面でならば確認することができます。

壁の角度や、家具の内部の形状を見たい場合は、こんな風に断面を切ることも可能。

ドームハウスには、3d設計が必要な理由がこんな所にもあるんです。

設計をしている私自身、描いてみなければ気が付かないことがたくさんあるんですから。。。(^^;)

これはこれで、悩ましいドームハウスのデメリットですが、施主さんと一緒に考え抜いたプランは素敵な空間になること間違いなしです!

ドームハウスにご興味をお持ちの方へ

一人で家族のみの協力の下で始めた、森のドームハウス建設に始まり、
ドームハウスの専門家が集まり始めたドームドリーマーズを経て、
より多くの方々への情報を伝えるためのドームハウスインフォ設立に至りました。

 

お陰様でドームハウスの実績や活動内容も充実してまいりましたので、
カタログを制作してお届けすることができるようになりました。

ドームハウスにご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

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一級建築士事務所 studioPEAK1(スタジオピークワン)代表。 山梨の県北、南アルプス山脈甲斐駒ヶ岳の懐に位置する白州町の森にて建築・設計活動をしています。白州に活動の場を移して十数年。この自然の中でしか感じることが出来ない事を学び吸収し、建築に反映してきました。技術力やデザイン力のみではなく、心からわくわくし、楽しくなる建築をめざし日々精進しています。