凍結深度

凍結深度

聞き慣れない言葉ですね。
凍結は凍ること。 深度は深さ。

つまり、「凍結深度」とは地面の中で、水が凍ってしまう深さを表す数値という意味になります。

凍結深度は、家をつくる上ではとても大切な数字です。
土の中は暖かいと言いますが、寒い地域になればなるほど、暖かい部分は深くなってしまいます。

 

 

東京、大阪、名古屋等、標高が低く冬もそれほど寒くならない地域は、2、30cm程掘れば、冬も凍らない地中に当たりますが、東北や北海道、関東でも標高の高い地域では、相当深く掘り下げなければ、土は凍ってしまいます。

例えば、凍結深度よりも浅いところに水道管を通していたとすると、冬には凍ってしまいます。 水道管内が凍ると、水が出なくなるだけでなく、水の膨張によって管が破裂してしまいます。 そこで、凍らないだけ深いところまで埋設してやる必要があります。

 

 

凍結深度に関わる更に大切なことは、基礎の作り方。
基礎の一番底の面、基礎下面も同じように凍結深度よりも深い位置まで掘り下げておかなければなりません。

これも、理由は凍ってしまうからなんです。 基礎はコンクリートですので凍っても関係ないと思いますが、周りの土が凍ってしまうと大問題なのです。

 

 

冬にみる霜柱。 上を歩くとサクサクと気持ちがいいですね。 土の中にある水分が凍ってしまい、土を持ち上げる現象です。

霜柱の様に、氷は上にある物を簡単に持ち上げてしまいます。
土だけでなく、大きな石や構造物も、その下が凍ってしまうと持ち上げられてしまいます。

持ち上げられなかったとしても、下の土が凍ってしまうと、氷に土が押しのけられ、片寄ってしまい、地面の中に隙間が出来てしまいます。
基礎の下に空間が出来ると、地面がどんどん柔らかくなり、その内に上の建物は傾いてしまうことになります。

 

 

寒い地域では、ブロックの上に設置した倉庫や薪置き場などは、数年で傾いてしまいます。

このような被害を「凍害」と言い、東北や北海道、標高の高い地域では、今でも多く見られる問題となっています。

寒い地域での施工を知らない方が、よく陥る失敗なんですね。

 

 

凍結深度は標高だけでは決まりません。 同じ標高の場所でも、山の北側と南側では異なることがあります。 同じ標高1500mでも、冬に何度まで気温が下がるかにより異なります。

60cmの場合もあれば、1mの場合もあります。

凍結深度が1mの場所での基礎づくりはそれなりに大変です。

1mの深さの基礎ということは、地面の上に50cm出ているとすると、1.5mの高さのコンクリート構造物が、地面の中に入っているということになります。

全く同じ建物を東京都内で建てる場合は、地面の中は20~30cm位で良いですので、基礎の大きさは2倍以上。 コンクリートの建物が土の中に入っているのと同じような構造物を作らなければなりません。

基礎はコンクリートの下に石を敷き込みます。 割り栗石(わりぐりいし)と言いますが、その厚み分まで、基礎下を余分に掘らなければなりません。

 

 

建物は基礎が要です。
地面の中のことを知ることも、家づくりにとって大切なことなのです。

ドームハウスにご興味をお持ちの方へ

一人で家族のみの協力の下で始めた、森のドームハウス建設に始まり、
ドームハウスの専門家が集まり始めたドームドリーマーズを経て、
より多くの方々への情報を伝えるためのドームハウスインフォ設立に至りました。

 

お陰様でドームハウスの実績や活動内容も充実してまいりましたので、
カタログを制作してお届けすることができるようになりました。

ドームハウスにご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

catalog

ABOUTこの記事をかいた人

和田 啓宏

一級建築士事務所 studioPEAK1(スタジオピークワン)代表。 山梨の県北、南アルプス山脈甲斐駒ヶ岳の懐に位置する白州町の森にて建築・設計活動をしています。白州に活動の場を移して十数年。この自然の中でしか感じることの出来ない事を学び吸収し、建築に反映してきました。技術力やデザイン力のみではなく、心からわくわくし、楽しくなる建築をめざし日々精進しています。