きれいに見えるけど、家を建てるのに余分な費用がかかる土地

ここに、きれいに整地してある土地があります。

斜面を丁寧に平らにしてあります。
斜めの土地は何かと使いにくいですので、平らにしてあるのは嬉しいです。
庭にキッチンガーデンやパーゴラ、自転車置き場やガレージも作りやすそうです。
平らだと車を停めるのにも楽ですし。

では、家を建てるときはどうなのでしょう?
実はこのような土地の場合は、基礎工事に余分な費用が掛かってしまいます。

それを知るのに大切な二つの言葉、「切り土」と「盛り土」。
きりつち、もりつちと言わず、建築用語では「きりど」、「もりど」と読みます。

元々そこにあった地盤の土を、掘って取り去る事によって平らにする事を、「切り土」といいます。

元々の地盤面は、周囲の地表がどうなってるのかを見ると分かります。

土を切り取っている「切り土」の場合は、取っていますので周りよりもその土地は低くなっているはずです。

逆に、斜めの土地にどこか別のところから土を持ってきて、盛り上げることによって平らにする事を、「盛り土」といいます。

この場合は、土を被せているのですから、周りよりも必ず高くなっているはずですね。

ここで、大切なポイントは!
前者、切り土は問題がないことが多く、
後者、盛り土は何らかの対策をしなければならないことが多いのです。

なぜなら、一度地面から掘り出してしまった土は、柔らかくなってしまい、たとえ表面が堅そうに見えても、ふわふわな状態です。

もしその上に重たい物を載せてしまうと、時間と共に盛った土が潰れてしまい、地盤沈下を起こしてしまいます。

特に、斜めの斜面に土を盛って平らにした場合、場所によって被せた土の厚みが異なります。

盛った土が厚いところと、薄いところで、沈む量が異なってきます。
厚いところは多く沈み、薄いところは少なく沈みますので、結果、家が傾いてしまいます。

対して切り土は、そういった心配がありません。
元々その場所に大量の土が載っていた為、取り払った土の重さよりも軽いものであれば、沈むことは絶対にありません。

では、沈まない様に家を建てるにはどうすればいいのでしょう。

家を載せても大丈夫なところまで、土を掘って掘って取り除き、安全な地盤が出てきたところに基礎を作れば、沈んでしまうことはありません。

しかし、もし1mも土を盛っていたとすると、1m以上掘った深いところに基礎の底面を置かなければなりません。

地面の上に50cm、地面の下に100cmの基礎を作るとすると、基礎の高さ(深さ)は1.5mにもなってしまいます。

あまりにも深くなってしまう場合は、地盤改良と言い、家が載っても大丈夫なくらい、土を堅くする工事を行います。

もしこれが、昔、谷だった所を埋めた土地で、2m、3mもの土を盛っているとすると、、、

もう通常の基礎では対応できませんので、杭を打つことになってしまいます。

杭とは、家の下に鉄管やコンクリートの太い電柱の様なものを縦に何十本も埋め、その上に基礎を作る工事です。

こう言った事により、「切り土」の土地と「盛り土」の土地で、基礎工事の費用が数百万も異なるということが起こるのです。

多くの不動産屋さんは、売っている土地の地盤強度があるのかないのか、知らずに販売しています。

特に今まで家を建てた履歴のない土地は、以前その土地がどのような使われ方をしていたのか全く分かりません。

買った土地の強度が低く、そのままでは家を建てることが出来ないとしても、不動産屋さんに保証をしてもらうことは、通常はできません。

買った人の責任で、何らかの工事をすることになってしまいます。

どうしても心配な場合は、土地購入前に不動産屋さんに相談をし、自腹で地盤調査をさせてもらうことしか回避方法はありません。

調査データを専門家に見て貰い、どれくらいの地盤強度がある土地なのかを確かめれば安心できます。

土地の購入から、家づくりは始まっているんですね。

ドームハウスにご興味をお持ちの方へ

一人で家族のみの協力の下で始めた、森のドームハウス建設に始まり、
ドームハウスの専門家が集まり始めたドームドリーマーズを経て、
より多くの方々への情報を伝えるためのドームハウスインフォ設立に至りました。

 

お陰様でドームハウスの実績や活動内容も充実してまいりましたので、
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ABOUTこの記事をかいた人

和田 啓宏

一級建築士事務所 studioPEAK1(スタジオピークワン)代表。 山梨の県北、南アルプス山脈甲斐駒ヶ岳の懐に位置する白州町の森にて建築・設計活動をしています。白州に活動の場を移して十数年。この自然の中でしか感じることの出来ない事を学び吸収し、建築に反映してきました。技術力やデザイン力のみではなく、心からわくわくし、楽しくなる建築をめざし日々精進しています。