ドームハウスのデメリット

ドームハウスのデメリットについて考えてみましょう。 ドームハウスは壁が丸いですので、家具が置けないと言うデメリット。

さて、本当のところはどうなのでしょう?

まず、壁が丸いというのは実際はちょっと違うんです。 壁は多角形なのです。 天井が丸いと、私もよく表現しますが、天井も正確には多角形。 平面が集まって、ざっくりと丸くなっているに過ぎません。

壁はもっとカクカクしています。

フラー型の場合は、エクステンションの部分をなくし、全てを三角で囲ってしまうと15角形になります。

15角形にしてしまうと、掃き出し窓も玄関もつきませんので、家にならないですので、あり得ないのですが、フラードームにはそんな規則性があるわけです。

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これを、家にするには、、、

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立ち上がり壁と呼んでいる壁は、ドームの直径によって高さを変えています。

13m、14mの大きなドームの場合は、立ち上がり壁を低くすることが出来ます。 1.2mとか1.5mとかの高さの壁を付けます。 低い方が、デザイン的に重心が低くなり、外から見たときの安定感が増します。 どっしりとした感じ。

また、吹き抜け空間である居間とかに居るときに、ドームの三角天井が目の位置に近くなりますので、よりドームを近く感じることができます。 目線に近いところから丸い天井(多角形の屋根、、、(^^;) )が6~8m上へ ぐわぁ~っ と広がっていきますので、迫力が増すのです。 ダイナミックさをより強く感じられる訳です。

8mとかの小さなドームの場合は、1.8mとか2.1mの立ち上がり壁を付ける方が、家としての使い勝手が良くなりますので、そちらを優先して、高い立ち上がり壁を設けます。 この辺りは自由に選択できますので、基本設計時にいろいろな可能性を良く話し合って決めるのが良いでしょう。

小さなドームの場合は、ユニットバスを設置するために真っ直ぐな立ち上がり壁部分をユニットバスの高さにまで上げてしまいます。 お風呂に窓が無いのは切ないですので、外壁に面した所にユニットバスを置きたいですよね。 そうすると、ドームの三角天井が室内側に傾斜していますので、上の方で天井とユニットバスがぶつかってしまうことになるわけです。 回避方法は、ハーフユニットにするとか、タイル貼りとかの造作浴室にするとか、建築的な対策を取る必要が出てきます。 そんなことで、小さなドームは立ち上がり壁を低くしてしまうと、あちこち厳しい部分が出てきますので、設計時に細かい考察が必要になります。 あ、これはデメリットですね。 細かい設計が必要になるので、見落としてしまうと、作っているときに大変なことになる、というデメリット。

あぁ、搬入されてきたユニットバスが浴室に入らない、、、とか。
トイレに立つと、斜めの天井に頭がぶつかる、、、とか。

この2m前後の立ち上がり壁の部分。 構造壁ですので窓を開けることが出来ません。 そうすると、ここの壁面は窓もなく、高さも2m前後ですので、ここに家具を置けば良いですね。

エクステンションを付けることが出来る壁も、まっすぐなわりと長い壁面です。 掃き出し窓を付けてしまったとしても、その左右には壁が残りますので、そこは充分家具置き場になりますし、腰高の窓にすれば、その窓の下には全面的に家具を置くことがですます。

また、中型以上のドームの場合は、1階に部屋を作るために、間仕切り壁をつくります。 例えば、ドームの1階の半分を、壁で仕切ってその向こう側を個室や洗面所、浴室、トイレにします。 その場合も、半分に仕切った間仕切りの壁面は、まっすぐな長い壁が続いていますので、家具を置くにはぴったりです。

しかし、タンスやロッカー等、背の高い家具がどうしても置けないところが一部あります。 立ち上がり壁を低くしたときは、その上に来る5角形は手前に傾斜しています。 ロフト、若しくは2階の外壁面も同じ様に室内側に傾斜した天井になります。

室内側に倒れてくるように傾斜している壁の前は、天井高が低くなってきますので、背の高い家具は置けません。

2階の外壁面は全てドームの屋根になりますので、こちらも家具は置けません。 ドームの中心に近いところであれば、天井も高いですので大丈夫なのですが。

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(内側から見たドーム屋根)

ドームが小さければ小さいほど、ドーム天井の内側への倒れ込みは、より大きく角度が急に感じられます。 2階の外周近くは立つこともできません。

つまり2階はロフト。 天井高のある屋根裏部屋なんだという認識をしておく方が良いかもしれません。 小さめのドームの2階は屋根裏部屋と考えて、家具を置ける場所が限られるといった認識が、プランニングの際には必要ですね。

もうひとつは、普通の家とのサイズの違い。30帖、10m先まで見渡せる部屋は、普通の家では、ほぼあり得ません。 道場や体育館ならいざ知らず、そんなリビングを柱も壁もない大空間で作ることは木造では出来ません。 普通はどこかに柱や壁があったりする訳です。 壁のない大空間を意図的に作ってしまうと、そこに家具を後から置くのは難しくなるということは大いにあり得ます。 プランニング、設計の段階から、どこにどの家具を置くのかを、考えながらプランニングを進めることが大切です。

ドームハウスのデメリット、想像しづらい難しさ

2017.02.14

ドームハウスにご興味をお持ちの方へ

一人で家族のみの協力の下で始めた、森のドームハウス建設に始まり、
ドームハウスの専門家が集まり始めたドームドリーマーズを経て、
より多くの方々への情報を伝えるためのドームハウスインフォ設立に至りました。

 

お陰様でドームハウスの実績や活動内容も充実してまいりましたので、
カタログを制作してお届けすることができるようになりました。

ドームハウスにご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

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ABOUTこの記事をかいた人

和田 啓宏

一級建築士事務所 studioPEAK1(スタジオピークワン)代表。 山梨の県北、南アルプス山脈甲斐駒ヶ岳の懐に位置する白州町の森にて建築・設計活動をしています。白州に活動の場を移して十数年。この自然の中でしか感じることの出来ない事を学び吸収し、建築に反映してきました。技術力やデザイン力のみではなく、心からわくわくし、楽しくなる建築をめざし日々精進しています。